京都建築探偵塾
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2015年2月 1日 (日)
建築探偵の写真帳 戦後ビル編 香里団地D-49棟
前からおもしろいと思っていた。これは保育所を併設する社会福祉団体の会館だ。書道教室などを開いている。法人HPには開設が1967年とある(参照)。香里団地が1958年だから既存の施設を引き受けたのかも知れない。
おもしろいと思うのは屋根だ。上の写真を見れば薄いひし形になっているのがお分かりだろう。ひし形は屋根が鉄骨トラスであることを示す。本当に鉄骨トラスなのか、それともそういう風を装ったデザインなのかは分からない。少なくとも当時、鉄骨トラスはかっこいいと思われていたことは確かだ。それは今見てもかっこいい。
何度か改修されている。どこが余分余分なにかは写真を見て考えてほしい。私の思う正解は次のとおり。
上部の赤い看板、2階東端(ふたつめ写真の手前階段の上)の張り出し増築、2階バルコニーのパネル。
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2014年7月 8日 (火)
2014年6月22日 (日)
風水入門レジュメ(6) 平安京の易しい作りかた
明日の風水入門は平安京の作りかたについて話す。半分以上がたぬき説である。平安京に籠められた祈りの形式を易を使って読み解く。
最近参加者が減っているので興味のあるかたはぜひ参加してほしい(京都建築探偵塾ホームページ)
■ 京都建築探偵塾 風水入門(6)平安京の易しい作りかた 2014.06.23
1.前回までのおさらい
・易は8枚のカードから2度引く占い。
・易は占いのほかに祈りの形式にも使われる。
事例:十七条憲法(天沢履)、二条城(沢火革)
・二進法としての八卦
地 000 222(6)
山 001 223(7)
水 010 232(7)
風 011 233(8)
雷 100 322(7)
火 101 323(8)
沢 110 332(8)
天 111 333(9)
2.龍穴とはなにか
・龍穴とかなにか。大地は生きているという考え。大地には人体と同じような気の出入りするツボがある。それが龍穴。龍とは出入りする気のこと。
・気は見えないので風水で龍穴を探す。気は水を渡れない、気は風で散ってしまうという性質があるので水と山に囲まれた場所に龍穴があれば、そこは気にあふれた健康な場所ということになる。また泉のような場所は龍穴に沿って水が湧き出ているとも考えられた。
・龍穴を整えるために河図を使ったのが四神である。北は玄武、東は青龍、南は朱雀、西は白虎。京都はそれぞれ北山、鴨川、巨椋池、丹波道もしくは西国街道を当てる。そうすると西がうまく当てはまらない。
・四神は4つの星座に対応する山(双岡、船岡山、吉田山)黄永融「風水都市、歴史都市の空間構成」学芸出版社1999
3.長安の作りかた
・易を使った祈りの形式化「乾為天」
・洛陽と陰陽になっている。
朱雀大街の長さで区別しているように見える(たぬき説)。
・なぜ13条×10坊なのか。
13=金気、10=土気、土生金、金気は疫病を防ぐ働きがある。
・もうひとつの読み方(たぬき説)
4.平城京の作りかた
・「乾為天」は同じ。
・難波京と陰陽になっている。
条数で区別しているように見える(たぬき説)
・なぜ9条×8坊なのか。
9=金気、8=木気、金克木、やはり金気によって疫病をふせぐ祈りの形式化。
・もうひとつの読み方(たぬき説)
5.平安京の作りかた
・「乾為天」にならない。これはもうひとつの読み方(たぬき説)にたよるしかない。
・長岡京が陰の都ならそれは廃止になったので陽気の都しか残っていない。
・9条×8坊は平城京と同じ=陽気の都。
・もうひとつの読みかた(たぬき説)
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2014年6月 9日 (月)
風水入門レジュメ(5)易経の応用
十七条憲法はなぜ17条なのかがテーマ(参照)。レジュメを書いたのであげておく。毎回画像を見ながらの授業だが今回は画像がない。
■ 京都建築探偵塾 風水入門(5)易経の応用 2014.06.09
1.前回までのおさらい
・陰陽の生成、二元論+観察者=三才
・世界は数字でできている。
混沌=1、陰気=2、陽気=3
・五行の生成
・八卦の生成、易は8枚のカードから2度引く占い
2.二進法としての八卦
地 000 222(6)
山 001 223(7)
水 010 232(7)
風 011 233(8)
雷 100 322(7)
火 101 323(8)
沢 110 332(8)
天 111 333(9)
3.十七条憲法の構成
1 和をもって貴しとせよ
2 篤く三宝を敬え(命令)
3 みことのりをつつしめ(命令)
4 礼をもちて本とせよ
5 明らかに訴えをわきまえよ(命令)
6 善を隠さず悪をただせ(命令)
7 人おのおの任あり(命令)
8 早くまいり遅くいでよ(命令)
9 信は義の本なり
10 人の違いをいからざれ
11 賞罰をかならず当てよ(命令)
12 民をおさめとることなかれ(命令)
13 官者は職掌を知れ
14 うらみねたむことなかれ
15 私に背き公におもむくは臣の道なり
16 民を使うに時をもちてする(命令)
17 衆とともにあげつらうべし
命令9+心がけ8=17
吉野裕子「聖徳太子十七条憲法と易」
(吉野裕子全集第6巻収録、人文書院2007年刊)
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2014年5月26日 (月)
風水入門(4)レジュメ 易経の基本
きょうのレジュメを書いたのでアップしてみる。なぜ家康は二条の地に城を築いたのか。今回は易経を使って二条城の謎に迫る。
■ 京都建築探偵塾 風水入門(4) 易経の基本 2014.05.26
1.易の仕組み
・易は8枚のカードから2度引く占いである。64通りの結果が出るが、それは簡単な漢字一文字か二文字で表される。その解釈を書いたのが易経で、孔子が西周で行われていた易をまとめたものと言われている。
2.8枚のカードの生成
・8卦(け、か)は陰陽の3度目の分裂によって生まれたものだ。したがって、それぞれの卦は3段の爻(こう、陰陽記号)で表される。
・8種類の卦にはそれぞれイメージが与えられている。なぜそのようなイメージとなっているのかよく分からない部分もあるが、対立するイメージの4セットであることは間違いない。
天―地、雷―風、火―水、山―沢
父―母、長男―長女、中男―中女、小男―小女
(乾―坤、震―巽、離-坎、艮―兌)本来の卦
3.8枚のカードの配置
・8卦の生成図を表にしたものを洛書の先天図という。
洛書にはもうひとつ後天図というものがあり、2枚でセットとなっている。これも陰陽の対になっていると思われる。後天図については九星の項で述べる。
4.64通りの結果
5.事例研究 二条城はなぜ二条にあるのか
(地理的確認)
家康は二条城を平安宮の南東角に造った。もともとこの土地は信長の二条城、豊臣の聚楽第など時の権力者が好んで築城した場所だ。これは平安宮と同じ場所を占めることで政権の正当性をアピールするとともに、平安京の起点となった龍穴・神泉苑を取り込む企図があったと思われる。なかでも家康は城そのものを神泉苑の上にかぶせるように建設した。
(時系列的確認)二条城年表
1601年 関ヶ原の戦い、二条城着工
1603年 二条城ほぼ完成、
徳川家康将軍就任、二条城で拝賀の礼
1606年 二条城天守閣完成
1611年 後水尾天皇即位
1605年 徳川秀忠2代将軍就任、二条城で拝賀の礼
1614-1615年 大阪の役、二条城は家康の本陣となる
1616年 徳川家康没75歳
1619年 藤堂高虎により二条城改修
1620年 徳川秀忠の娘・和子(まさこ)が中宮となる
婚礼の行列は二条城から出発
1623年 徳川家光3代将軍就任、二条城で拝賀の礼
1626年 後水尾天皇行幸
1634年 秀忠逝去2年目により家光が入城
1750年 落雷により天守閣焼失
1788年 天明の大火により本丸御殿を焼失
1863年 15代将軍徳川慶喜徴収征伐のため入場
(わたしの推理)
・なぜ神泉苑の上に二条城を築いたのか。
・なぜ拝賀の礼で能をしたのか。
・なぜ3代までしか使わなかったのか。
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風水入門講義録(2)をアップした
ようやく「(2)五行説の基本」をアップした。陰陽五行説や易経は祈りの形式だとだんだん分かってきた。五行説を上手に使うと人間のいろんな祈りの形式を作ることができる。事例研究を通してそれを説明してみた。
京都建築探偵塾ストア https://kentikutantei.stores.jp/#!/
(内容) 五行説の基本 1)三才、2)五行の発生、3)相生の関係、4)土気の作用、5)相克の関係、6)五角形の意味について、7)祈りの形式、8)五行配当表、9)事例研究「まんじゅう喰い」「伏見稲荷」
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2014年5月11日 (日)
風水入門(3)レジュメ 生数と成数
明日の講義用のレジュメを書いたのでアップしておく。
■ 京都建築探偵塾 風水入門(3) 生数(じょうすう、なますう)と成数(せいすう、なりすう) 2014.05.12
1.前回のおさらい
1-1.五行の相生と相克
1-2.祈りの形式
事例 子安=木気を増やす場合は「金気を克す」「木気を増やす」のふたつの方法がある。金気を克すためには金気の呪具を壊す。木気を増やすためには木気の神様に水気の呪具を供える(水気を増やす)。
1-3.どちらの場合も副作用がある
「金気を克す」の副作用は「水気が減る」。「水気を増やす」の副作用は「火気が減る」。
2.世界は数字でできている
2-1.五行への数字の配当(五行配当表より)
2-2.ふたつの数表
生数 生まれたばかりの気を表す。このままでは次の気を生み出す力はないので相生の関係は発動しない。
成数 土気の作用(土用)により完全な気になった状態。さらに土用により相生の関係が発動する。
生数が陰気、成数が陽気と思われる
3.ふたつの数表の仕組み
4.河図(かと)
黄河から現れた龍馬の背中に描かれていた数表。人間に世界が数字でできていることを教えた。洛書と合わせて図書という。
5.事例研究 六角堂はなぜ六角形か
・本堂が六角形、六根清浄(目耳鼻舌身意)を表す
・西国18番札所
・本堂背後に泉があり華道・池の坊の発祥の地
・本尊は聖徳太子の守り仏で1寸8分の如意輪観音(如意宝珠と法輪をもつ。子安や雨乞いの仏)
・その観音像は海中から現れた。
・聖徳太子が泉で水浴びをしたとき守り仏をかたわらの木にかけた。それがはずれなくなり、その木でお堂を建てたのが六角堂の始まり。
・へそ石がある。
・平安遷都のおり北へ5丈(18M)移動した。
・地ずり柳、嵯峨天皇の夢告
・親鸞の六角夢告
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より以前の記事一覧
- 風水入門(2)レジュメ 2014.04.20
- 風水入門の講義録販売はじまった 2014.04.20
- 風水入門(1)レジュメ 2014.04.06
- 保留扱いエントリーもできる/京都建築探偵塾申し込み 2014.03.08
- 京都建築探偵塾のホームページを作った 2014.03.06
- 京都建築探偵塾 第1期開講のお知らせ 2014.03.05
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