建築たぬき

2020年3月 6日 (金)

「エンジョイ京都」に建築探偵登場!

近代建築特集のお手伝いをした英字フリーペーパー「エンジョイ京都」が送られてきた。写真がきれいなのでびっくり。これほどきれいだったのかと再発見。これを見てやってくる人も多いだろうと思う。写真は大事だ。

エンジョイ京都HP http://enjoy-kyoto.net/

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「EBJOY KYOTO」第39号、2020年3,4月号

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2020年3月 5日 (木)

布目タイルを玄関に貼った

学校が春休みになってヒマになったので玄関に布目タイルを貼った。75ミリ角の緑色の釉薬タイルだ。ネットで9350円で買った。ほかに接着剤と目地材をホームセンターで2000円くらいだったので総工費1万2千くらい。清掃から接着まで3時間くらい。目地を2日がかりで計5時間くらいかかった。思った以上にきれいにできてとてもうれしい。

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釉薬掛け布目タイル
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2020.03.03 貼る前 > 2020.03.05 貼ったところ

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2020年1月15日 (水)

銅製流しはいいぞ

 金属製流しは独特の素材感があって好きだ。町家や茶室などで銅製や真鍮製などの流しを見たことがある。写真は根来寺のもの。木製天板とよくなじんで美しい。銅は雨樋を作る素材だから当然流しも作ることができる。錺(かざり)職人さんの分野だ。私もいつか銅製の流しを設計してみたい。

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2019.12.15、和歌山県根来寺

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2020年1月 5日 (日)

宝形の家10 居心地のよい縁側をつくった

 建て替え前の家に縁側があったので同じように縁側を作った。わたしが縁側を設計したのは初めてかも知れない。これがなかなか趣きがあって気持ちのよい居場所になった。その居心地よさを加藤左官の聚楽壁や古い雪見障子がさらに際立たせてくれたように思う。

 縁側は座敷と庭をつなぐものだから庭がないと作れない。住宅から庭が無くなって久しいが、やはり庭や縁側は暮らしの息抜きを与えてくれる大切な場所だと思う。縁側の良さはもっと見直されてよい。

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2020年1月 2日 (木)

宝形の家10 クリンカータイルを使った

 建て替え前の家の玄関がクリンカータイルだったので今回もそうした。以前のものは写真にあるように釉薬掛けの美しいものだった。今回のものは焼きムラのない汎用品ではあるが、なかなか味わい深い。目地を黒くしたのは左官の加藤さんの工夫だ。わたしだとここまで大胆にできずグレーにしていただろう。さすがである。

 このタイルはネット検索してニッタイ工業さんがお持ちなのを見つけた。電話してみると少量でも出すと親切に対応してくださった。クリンカータイルは戦前から外構用タイルとして使われてきた。とくに60年代の公共建築で大量に使われたのでタイル屋さんはメンテ用として同じタイルをストックしているのである。だから通常の出荷は数100㎡となるだろう。たった数㎡の出荷にも対応してくださるのはたいへんありがたいわけだ。ちなみにこの模様は「十字」というそうである。

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今回使ったクリンカータイル
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建て替え前の家で使われていたクリンカータイル

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2019年12月31日 (火)

宝形の家09 木工階段

  親柱が手すりより上に突き出ているのは階段を降りるときつかみやすいためだ。その上端を切子型にしたのは遊びだ。この切子のところが図面だと分かりづらいようで若棟梁の片山君が「これどうなってるんすか?」と何度も聞いてくる。見りゃ分かるやろと思って放置していたら「こうっすか?」と試作品をいくつか作ってきたのには驚いた。驚いたがどの試作品も切子になってない。しょうがないのでパースを描いたらいっぺんに通じて次行ったときにはできあがっていた。この階段は単純なので手間は多いが難しくはないと思っていたが難しい難しいと言っていた。階段は木工としては難しいものなのだから仕方ない。

 ちなみに和紙を貼ったように見える壁はスサ入りの土壁だ。よく見ると表面をタテ方向にコテで擦っている。わたしも言われるまでタテ引きだとは気づかなかった。こうすることで上からの光がタテ引きの表面を伝って下まで降りてくる。全体がふわっと明るくなり独特の柔らかい表情を得ている。これも左官の加藤さんの工夫である。

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 手すり子のいっぱいついている階段をしたかったのでこうなった。
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親柱を切子型にした。角を落とすのを切子という。
本当は立方体の角を切って12面体にするが、
そうすると親柱が弱くなるので上だけにした。
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現場用に作った図面。我ながら分かりやすかろうと思う。
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スサ入りの表面をコテでタテに引きづって表情をつけている。

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2019年12月30日 (月)

宝形の家08 青い漆喰

 応接間は青く着色した漆喰を塗った。濡れているときは鮮やかな紺色だったが乾くにしたがって落ち着いたパステル調ブルーに変わりつつある。これから1年かけて乾いていくそうだ。お施主さんの希望で畳敷きとしたが、それと漆喰壁とに吸音効果があるようで静かな居心地のよい小部屋ができた。お施主さんもいつまでも座ってられると喜んでいた。

 照明取り付け部のおわん型の飾りは左官の加藤正幸さんのオリジナルだ。元からサークル状の飾りをするつもりだったが天井が低いので加藤さんがおわん型に工夫くてくれた。光がふわっと反射しておもしろい。

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まだ乾ききっていない状態。
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塗りたての濡れた壁には独特の美しさがある。
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加藤さん考案のおわん型天井飾り。

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2019年12月29日 (日)

宝形の家07 ほんものの京座敷

 座敷とそれに続く居間はご高齢のご家族のためにほぼ旧状に復元した。壁の聚楽土については先に述べたが、この青みがかったグレーの壁はほんとうにいい。旧状はもうすこしホコリがかぶって白っぽかったが、塗り直すと深みのある表情が戻ってきた。この座敷の出来栄えは左官の加藤正幸さんの功だと言っても過言ではない。

 壁のほかに建具と天井と欄間を復元した。

 天井は屋久杉だったが、やはりホコリで白っぽくなっていた。洗われてると年月を経て濃くなった杉の表情が取り戻されてなかなか美しい。わたしは天井まで復元できるとは思っていなかったが、これは奥田さんがぜひやりましょうと言って実現した。おかげで聚楽壁とあいまって落ち着いた京座敷となった。

 京座敷の良さはもっと見直されてよいと思う。お施主さんはここに座ると前の家のいるようだとおっしゃっていた。とてもうれしい。

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復元した京座敷
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再利用した屋久杉の天井
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再利用した雪見障子
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再利用した宝物柄の欄間 

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2019年12月27日 (金)

宝形の家06 竹の魔法

 奥田さんが竹製品を盛り込みたいと言って京都で有名な竹屋さんの竹平商店の和田淳司さんに引き会わせてくれた。竹屋さんの倉庫は戦前の古いもので迷路のようなワクワクする場所だった。

 そこでいろんな種類の竹と竹製品を見せてもらった。そのなかから天井用としてヨシをスダレ状に編んだシートを選んだ。おかげで味わい深い落ち着いた玄関となった。

 ほかに竹を網代に編んだシートを下駄箱の引き戸に使った。これも聚楽塗りの壁とよく響きあって涼やかな美しさがある。

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天井はヨシを編んだもの。お施主さんの選んだ照明器具ともよく合っている。

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下足入れは竹を網代に編んだシートを貼った。
涼やかでありながら温かみもある質感がとても好ましい。

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2019年12月26日 (木)

宝形の家05 プレカットの神技

 今回は工期の関係でプレカットにせざるを得なかった。プレカットとは柱や梁を機械加工することだ。手刻みだといろんなことができるし精度も上がるが1ヶ月から2ヶ月はかかる。工場加工なら1日だ。しかし金物で柱や梁をつなぐ構造となる。それがだめだというつもりはないが日本建築の本当の強さはやはり手刻みでないと実現できない。

 というわけで今回はできるだけ日本建築の技をプレカットに応用してみた。これはけっこう野心的な取り組みだったと思う。

 応用したのは次の3つ。

1.主要な柱の上下を込み栓で留めた(写真)
  込み栓とはさし込んだ柱を細い木のピンで固定すること。

  そのためには長ホゾを作らねばならない。
  長ホゾとはさし込む部分が長いことだ。
  これができる機械のある加工場は極端に少なくて
  今回は徳島の株式会社KRKカキハラが引き受けてくださった。
  ここは構造計算を担当した関西木材の植森貞友さんが探してくれた。

2.垂れ壁補強をした
  主要な柱のあいだに垂れ壁を設けて柱の頭を固めた。

3.柱の足元を固めるため貫を1本入れた(写真)
  貫とは柱をつなぐ横材のこと。

 わたしはこの3つを提案しただけで具体的な設計は植森さんと奥田さんが相談して考えてくれた。最終的にはカキハラの丸山龍さんが一部を手刻みして実現してくれた。おかげで上棟したときまったく揺れなかったと奥田さんが言っていた。普通ははだかの骨組みだけだと金物で締めるまで少し揺れるのだそうだ。それが今回揺れなかったという。長ホゾ込み栓留めの威力だろう。

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柱を桁(横材)に挿し込んで込み栓で止める。
普通の込み栓は角型だがプレカットなので丸型になっている。
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柱の足元を固める貫。

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