建築探偵の写真帳

2018年11月12日 (月)

無鄰菴(むりんあん)庭園は洋風でおもしろい

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 無鄰菴(むりんあん)庭園は芝を大胆に使った造園でおもしろかった。つま先上がりの地形を上手に使って芝山が砂丘のように重なる奥行のある風景を作り上げている(写真)。庭のもっとも奥から和館を振り返ると、棚田を上から見下ろしたように水面が広がりそこに青空が映り込んで美しかった。

 山縣有朋は造園家・小川治兵衛に対して既存の和風庭園ではないものを造るよう依頼したという。ベルサイユ宮殿庭園のような芝を使った庭園を造った。実際に庭のなかを歩いてみるとヨーロッパの風景式庭園のように見える。最近の加藤造園さんの修景の効果も現れはじめていて、造園時の明るく楽しい庭が復活している。おすすめである。


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2018.11.10、京都市「無鄰菴」


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2018年11月10日 (土)

武田五一の囲み模様

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ジェームズ館(1914年)東出入り口まわり

 武田五一はジェームズ館の工事中、パナマ博準備のために渡米したので日本にはいなかった。だから細部についてどこまで設計できたのだろうかと疑問に思っていた。

 ジェームズ館にはレンガの飾り張りがある。ウイーン分離派のポスターのような囲み模様だ。正面両翼の囲み模様は昨年あたりに気付いた。最近同じものが東側で入り口にあることに気づいた。探せばもっとあるかもしれない。

 これは京大時計塔の外壁にもある。この囲み模様は武田特有のデザインモチーフなのだ。だからジェームズ館も細部まで武田が決めたと考えてよかろう。

 ジェームズ館は武田が42才のとき、京大時計台は53才のときの竣工だ。パナマ博を境として武田の作風は変るが、この囲み模様のようなウイーン分離派風のデザインモチーフは終生変らなかった。武田にとってウイーンがいかに大きな存在だったかを示している。


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ジェームズ館正面両翼

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京大時計台(1925年)

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2018年10月30日 (火)

西舞鶴の若の湯のタイルその2

 一目見てこれは古いと分かる。オーナーも大正12年当時のものだろうとおっしゃっていた。緑の釉薬がにじんでいる。筆遣いが見えるようでおもしろい。にじんだため色の境界がぼやけてやさしい美しさを得ている。雪深い土地で100年保っているのだから強度的な問題はないことがわかる。一見、陶器タイルに見えるが、いったん高温で白焼きしてから彩色して二度焼きしたものかも知れない。


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2018.10.23、西舞鶴「若の湯」

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2018年10月29日 (月)

西舞鶴の若の湯のモザイクタイル

 モザイクタイルなのだが、よく見るとふたつに分かれている。こういうタイルは見たことが無い。とてもかわいらしくて美しいタイルだ。オーナーのお話しでは大正12年改築なのでそのころのものだろうということだった。大正時代のタイルというだけでも珍しい。


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2018.10.23、西舞鶴

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2018年10月28日 (日)

福知山の岸和田レンガ

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 レンガの刻印を表側に使うのは珍しい。大坂吹田の西尾邸がこんな使いかたをしているが他では見たことがないと思っていたら福知山にあった。旧松村組事務所の玄関土間だ。星が散らされたようで美しい。


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2018.10.22、足立音衛門本店

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2018年10月18日 (木)

淀屋橋駅の照明はかっこいい

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 梅田から心斎橋までの4駅はドーム天井なのでそれぞれ照明器具が凝っている。いずれも戦後の作品で蛍光灯をうまく使ったかっこいいものだ。残念ながら梅田駅のヒトデ型は無くなってしまったが残る3駅にはそれぞれ形の違う器具があって見ていて飽きない。

 梅田駅や心斎橋駅が大きなひとつの器具であるのに対して淀屋橋駅はご覧のような分灯型デザインだ、上下に半球のキャップを被せていて宇宙ステーションのような未来感がある。ステンレスの質感もデザインにふさわしくてかっこいい。設計者を知らないが相当腕のよいデザイナーの手になることは確かだ。

 実はホームに立つ空調の吹き出し口も駅ごとに違う。淀屋橋駅は下のようなシンプルなものだ。上部の薄い羽のガラリと胴体部分のタテ縞のパターンがよく合っている。照明器具と同じく未来感にあふれている。高度成長期の力強いデザインはひとつのジャンルを成すと思う。梅田駅のように評価されないまま消えゆくのは寂しい。
 

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2018.10.14、淀屋橋駅


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2018年10月15日 (月)

石原ビルが人気だった

 まいまい京都の大阪ツアーで御堂筋を歩いた。石原ビルは案外人気があった。私はジャズのアドリブ演奏を引き合いに出してこれを説明する。わざと統一せず、いろんな大きさの窓を重ね合わせて全体を構成する。統一感は薄れるが、かわりにリズミカルな躍動感があふれ出す。これはけっこう難しい職人技のデザインなのだ。最近広告が控えめになって建物のよさを説明しやすくなった。ありがとう。


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2018.10.14、淀屋橋

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2018年10月14日 (日)

清水寺の覆い屋がかっこいいぞ

 足場を組んでいるときは丸太を渡り歩く鳶職さんがかっこよかった。できあがった覆い屋もすごい。とても大きいし縦横の丸太のリズミカルな構成も美しい。番線で結ぶだけで作っていることも驚きだ。


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2018.10.13、清水寺

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2018年10月 9日 (火)

上野の図書館は思った以上にすごかった

 この階段室に入ったとたん

「うっわ! すっご!」

 と思わず声が出た。わたしを驚かせるとはやるな。吹き抜けが15メートルほどあって迫力満点だ。白い壁に黒い鋳鉄階段の繊細な手すり模様が映えてとても美しい。来たかいがあった。


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2018.10.05

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2018年10月 7日 (日)

壁カランを見つけた

 このタイプのカランは初見である。水とあるから湯もあるのだろうけど、ここには水しか無かった。蛇口はどこだろうと見渡したがそれも無かった。なぜ? 今から思うとこれはシャワーだったのかもしれない。今度行ったら見上げてみる。

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2018.10.07、京都市下京区

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