月光がヴィバルディに似ている件
ベートーベンの月光第3楽章について考えたことがあるのでメモしておく。
1.バイオリン曲に聞こえる件
音の展開がピアノというよりもバイオリンに聞こえる。検索したところ同じように思う者もあるようでいくつかのバイオリン演奏がユーチューブに上がっていた。それらを聴くとたしかにこれはバイオリン曲だと思う。そもそもベートーベンはピアノの速弾きで有名になった人だから、バイオリンの速弾きのようなピアノ曲を披歴してウイーンの聴衆を驚かせたのかもしれない。
ベートーベンの「ピアノソナタ"月光"第3楽章」をバイオリンで弾いてみた
https://www.youtube.com/watch?v=79yE-zkdZLA
ピアノで聞くと速いだけの演奏と情緒たっぷりの演奏に分かれて、どっちもしっくりこない。そんな違和感がバイオリンで聴くと無くなる。
2.ヴィバルディの四季・夏に似ている件
そっくりである。なんで似ているのだろう。
ウイッキによれば、月光は1801年ベートーベンが30歳のときの作品、四季は1725年ヴィバルディ47歳の作品。
ベートーベンが故郷のボンからウイーンに出て9年目。革命を夢見る青年音楽家でハイドンの弟子という触れ込みで宮廷や貴族のあいだをわたり歩くパリピだったようだ。数々の浮名を流してもいたらしい。月光を含む楽曲集は14歳の伯爵令嬢に献じられている。
一方、ヴィバルディはベネチアの司祭。修道院の音楽教師を10年務めるが、35歳で劇場付のオペラ作曲家となる。45歳のころから各地の宮廷へ出入りするようになった。1741年、公演先のウイーンで病没。63歳だった。
経歴を見てもヴィバルディとベートーベンの接点は存在しない。それでも似ていると思う。
【超絶技巧】ヴィバルディ四季より『夏』(Vivaldi:Summer)第3楽章
https://www.youtube.com/watch?v=lNW-wlZN_4w
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