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2025年11月

2025年11月30日 (日)

関西美術院再訪(4)関西美術院は方眼紙で設計されている

武田設計の大窓は正方形が3段3列ある(写真では一番上段の窓の半分が外部の庇の影で隠れている)。左列上部ふたつは大画室と同じようなキャンパス置き場があったのだろう。だからその部分に窓はない。

武田が方眼紙とコンパスで設計したことは知られている。したがって彼のデザインは整数比となることが多い。それはここでも同じだ。仮に正方形の窓を1マスとして方眼を描けばピタリと納まる。関西美術院はたしかに武田五一のデザインである。

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2025.11.09、京都モダン建築祭パスポート見学にて

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2025年11月29日 (土)

関西美術院再訪(3)明治39年の縦軸回転窓

武田作品で初めて縦軸回転窓を見た。わたしは油絵を描いたことがないので分からないが、アトリエは換気が肝心なのではなかろうか。引き違い窓だと窓面積の半分しか開かないが、回転窓だと全開にできる。これは換気に特化した窓なのだろう。合理主義者の武田らしい選択だ。

回転軸の金物も見たことのない形だ。ギザギザがあるのはなぜだろう。摩擦を少なくするためだろうか。輸入品なのかもしれない。

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2025.11.09、京都モダン建築祭パスポート見学にて

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2025年11月28日 (金)

関西美術院再訪(2)謎の埋め木

以前見たときから、これは何だろうと思っていた。大窓の柱になにかがはめ込まれた跡があるのだ。今は取り外されて穴は埋め木でふさがれている。今回見学し、それは竣工時の窓枠の跡であることが分かった。

古い大窓が奥の小画室に残っていた。それは大画室の窓割りと異なっている。つまり大画室の大窓は改修されていたのである。このことに気づけたのがうれしい。武田設計の美術院の姿が明確になっていく。

小画室から大画室を眺めると、窓の最下端が大画室のほうが低いことが分かる。つまり窓を大きくしたのだ。この窓割りは増築部分と同じなので、増築時に大画室も改修したのだろう。戦後の改造だと思う。

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2025.11.09、京都モダン建築祭パスポート見学にて

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2025年11月27日 (木)

関西美術院再訪(1)全体像

30年ぶりに関西美術院が見学できた。とてもうれしい。前回分からなかったことも解決できた。気づいたことをメモしておきたい。概略は次のとおり。

北側に大窓のある画室を中心とする。画室は大小ふたつに分かれる。おそらく小が浅井のアトリエだろう。大が塾生たちのもので鹿子木らが学んだ場所だ。床にしたたる絵具に彼らのものも混じっているはずだ。

画室から外部廊下(屋根付き)を挟んで附室がある。ここは公開されていないが、和室だったと思う。モデルの着替えや来客応接に使ったのだろう。画室、外部廊下、附室の3つが当初のものである。ほぼ当時の姿のまま使われている。

洋画家・浅井忠率いる私塾のアトリエとして1906年に竣工した。武田五一の初期作品のひとつである。

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2025.11.09、京都モダン建築祭パスポート見学にて

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重信会館(7)地下室公開

現代美術の展示場として公開されていた。写真よりも薄暗い。腕時計の文字盤が見えないほどだ。それでも目が慣れてくると、なかなか良いスペースであることが分かる。低い天井と塗装のはがれたコンクリート壁。現代美術の展示室として、このうえもなく活きている。

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2025.11.01、京都モダン建築祭パスポート見学にて

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2025年11月26日 (水)

養父スケッチ教室で明延へ行った

元鉱山町の明延(あけのべ)へ久しぶりにやってきた。いつ来てもよい町だ。すでに紅葉が始まっていて美しい。気持ちよくスケッチできた。

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2025.11.15、兵庫県養父市明延

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重信会館(6)日想観のための屋上手すり

屋上も公開されていた。は西側(写真左側)だけ鉄製手摺りになっていた。取付部分を見ると、元は鉄パイプ製だったようだ。屋上は日想観のための施設ではなかろうか。

日想観とは夕陽のなかに阿弥陀の来迎を観る修法だ。鉄パイプ製だと屋上に座ったままで日没がよく見える。しかも、ここからだと東本願寺の屋根ごしに夕日を観ることができる。

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2025.11.01、京都モダン建築祭パスポート見学にて

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2025年11月25日 (火)

CHスケッチ教室で石清水八幡宮へ行った

カルチャーハウスのスケッチ教室で石清水八幡宮へ行った。紅葉には早かったが、おかげで人も少なくゆっくりスケッチできた。表参道のなかほどに開けた場所があり、そこで小1時間ばかりスケッチした。ヒヨドリが鳴きかわし、ときおりドングリが落ちて路面ではねる固い音がする。スケッチは集中するほどに心がほどけていく心持ちがする。楽しいひとときを過ごした。

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2025.11.22、京都府八幡市、石清水八幡宮

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重信会館(5)ツタのからまる窓

講堂の大きな窓からツタのからまる様子が日本画のように美しい。這いのぼり絡まりあうツタの枝が、緑と茶色の葉に彩られて壮絶ですらある。いずれ刈り込まれることになろうし、そのほうが建物にとってよいと思うが、いまこの瞬間の美しさを愛したい。

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2025.11.01、京都モダン建築祭パスポート見学にて

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2025年11月24日 (月)

重信会館(4)講堂の多弁アーチ

梁を植物文様が飾る。左官仕事だと思う。型で作ったものだと思う。舞台の左右に多弁アーチがある。流麗な縁取り左官仕事だ。見事だと思う。ここで多弁アーチが出てくるのは、やはりインドをイメージしているのだろう。

大きな窓から光がふんだんに注ぐので清新な趣がある。ちなみに舞台の扁額には「館会信重」とある。

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2025.11.01、京都モダン建築祭パスポート見学にて

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2025年11月23日 (日)

重信医院(1926)のタイルたち

塀のスクラッチタイルが珍しいと思う。ラインが粗いのもいいし渋い色目もとてもよい。玄関ポーチ柱の鉄さび色のボーダータイルもすばらしい。ところどころタテ使いにして模様を入れているのもおもしろい。

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2025.11.03、兵庫県芦屋市

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重信会館(3)ゾウさん手摺り

昨年エックス投稿で知ってからどうしても見たかった。とてもよい。悠々としたゾウさんの上をインドの風が吹き抜けていく。また会いにいきたい。

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2025.11.01、京都モダン建築祭パスポート見学にて

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2025年11月21日 (金)

重信会館(2)内扉

1階講堂の扉がとてもよい。欄間の飾り格子もおもしろいが、扉ガラス窓の四隅に取り付けられた雷門がおもしろい。薄板を切り抜いたものを取り付けただけだが、他では見たことがない手法だ。とても楽しいアイデアだと思う。まねしてみたい。

型ガラスは2種あるように見える。新旧あるのかもしれない。写真にあるのはダイヤ型でよいだろうか。

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2025.11.01、京都モダン建築祭パスポート見学にて

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2025年11月19日 (水)

重信会館(1)玄関タイル

ヴィクトリア風のタイルがあった。神戸のKIITO旧館(1927、清水栄二)の玄関タイルと色違いだ。ベージュ色の大きいほうのタイルは、表面に細かい穴があって石のように見えるのがおもしろい。よいタイルである。

(メモ)
京都モダン建築祭の公式HPによれば、竹内建築事務所(竹内緑)設計、竹中工務店施工、1930年竣工。

「日本近代建築人名総覧増補版」によれば竹内緑(1873ー1945)は、東京都出身、攻玉社工学校卒業、茂庄五郎門人、航路標識管理所技手、大阪市技手、尼崎紡績、第日本紡績勤務を経て1922年独立。

茂庄五郎(1863ー1913)は、長崎県出身、帝国大学建築学科卒、尼崎紡績、呉鎮守府、賀田組技師長を経て1896年独立。

攻玉社工学校は攻玉社中学・高校(品川区)のHPによれば文久3年設立の蘭学塾「攻玉塾」が前身。航海術関係の教育をしていたそうだ。だから竹内は最初、航路管理所の仕事をしたのだろう。

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1)2025.11.01、京都モダン建築祭パスポート見学にて
2)2024.07.11、神戸市、KIITO旧館

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2025年11月18日 (火)

旧成徳中(11)西階段室の手洗い場

これは手洗い場なのだろうか。面台が低いのはなぜだろう。しかも縁が低い。足洗い場なのだろうか。それだと逆に少し高い気もする。

少しベージュ色がかった白色が温もりを感じさせて優しい。平部はモザイクタイルだが、中央部がふくらんだぷっくりタイルでとてもよい。

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2025.11.01、京都モダン建築祭ツアーにて

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2025年11月17日 (月)

山邑邸は楽しい(7)宙に浮いた流し

最上階にある厨房の流しも人造石洗い出し仕上げだった。流しの下には支えがなにもなく、壁から差し出されているのがすごい。下になにもないのですっきりときれいに見える。庇のように鉄筋コンクリートでさしだしているのだろう。とてもおもしろい。

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2025.11.03、兵庫県芦屋市、京都建築専門学校「上方探索倶楽部」にて

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2025年11月16日 (日)

山邑邸は楽しい(6)ガラス棒すのこ

新しいものに見えるが、人造石研ぎ出しの流し台もガラス棒のすのこの竣工当時のものだと思う。水栓だけが取り換えられている。ガラス棒の涼し気な表情がとてもよい。
 
流しがベージュ色なのは風呂場のモザイクタイルと同じだ。温かみのある色使いである。ライトは人造石研ぎ出し仕上げを使っただろうか。なんとなくではあるがライトというより遠藤新のデザインのような気がする。

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2025.11.03、兵庫県芦屋市、京都建築専門学校「上方探索倶楽部」にて

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旧成徳中(10)階段室のブロンズ飾り



西階段にはブロンズ製の飾りがはめこまれていた。尖っているのはペンだと思う。学び舎のための図案だろう。


 


ハート型は猪の目(いのめ)という日本の伝統的な図案。京都市美術館(1933)玄関ホールのステンドグラス天井の模様と共通する。


 


東階段の幅広の手すりは案外つかみやすい。木製手摺の端が壁から飛び出しているので、そこがつかめるのだ。よくできている。外光が上から降り注ぐようすもとてもよい。


 


(メモ)このあたり意匠が似ている。


1931 旧成徳中、旧明倫小


1933 京都市美術館

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2025.11.01、京都モダン建築祭ツアーにて

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2025年11月15日 (土)

山邑邸は楽しい(5)浴室のモザイクタイル

暖色系のモザイクタイルを使っている。コーナーをすべて丸く納めているのがすごい。丸いタイルを使えば簡単に納まるように思うかもしれないが、実はそうではない。写真にあるように、3面が出会うところだけは左官さんがコテで仕上げている。見事である。

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2025.11.03、兵庫県芦屋市、京都建築専門学校「上方探索倶楽部」にて

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2025年11月14日 (金)

旧成徳中(9)作法室の三ヶ月

作法室の欄間に三ヶ月があった。単板をくり抜いた見事な欄間である。なぜここに三ヶ月があるのか。

ウイッキによれば、成徳中の元となった成徳小学校は新町通り四条下ル四条町に開校したとある。校区に祇園祭の月鉾が含まれていたのではないか。だから三ヶ月の欄間なのではないか。

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2025.11.01、京都モダン建築祭ツアーにて

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兵庫県立美術館(2001)

下から撮ったことがなかったので撮りたいと思っていた。ラセン階段は上から撮っても下から撮っても楽しい。どの角度でも美術館本体が入る。それもまたよし。安藤忠雄設計、大林組施工。

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2025.11.03、兵庫県、京都建築専門学校「上方探索倶楽部」にて

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2025年11月11日 (火)

山邑邸は楽しい(4)応接室の飾り棚

棚の高さが変えられるようになっていた。本棚なのだろうか。床の間の違い棚のようでおもしろい。中ほどにフタのついた部分が2か所あり、アクセントになっている。棚だとか小窓だとかカーテンレールだとか、可動部分のデザインが山邑邸はおもしろい。

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2025.11.03、兵庫県芦屋市、京都建築専門学校「上方探索倶楽部」にて

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旧成徳中(8)玄関ホールの横筋タイル

横ラインの釉薬タイルだった。乾式工法のため模様が全部同じだ。これは市内でも見かけるタイルなので流行ったのだろう。よいタイルだと思う。

乾式工法とは粘土を乾かして粉にしたものを金型で押し固めて作る。和菓子の落雁に似た作り方だ。水分がほぼないので焼いても縮まず、そのため寸法精度が高い。乾式工法は愛知県の常滑や多治見で実用化が早かったように思う。

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2025.11.01、京都モダン建築祭ツアーにて

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2025年11月10日 (月)

山邑邸は楽しい(3)天井際の空気抜き

この空気穴をじっくり見ることができた。木製の小扉があり、その外側に網戸がはめられていたのに驚いた。この建物はすべての開口部に網戸が仕込まれているのがすごい。これは遠藤の工夫だと思う。

現在は網戸の外側にアクリル板がはめられている。だから小窓を開けても風は通らない。この建物はここからの漏水に悩まされてきたので、修理の際にアクリル板でふさいだのだろう。いたしかたない。私が修理を担当してもこうしたと思う。

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2025.11.03、兵庫県芦屋市、京都建築専門学校「上方探索倶楽部」にて

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旧成徳中(7)笹模様の型板ガラス

玄関回りの型板ガラスは3種ある。竣工当時のものは笹模様のものだろう。ほかで見たことのない珍しい柄だ。いい感じに光を散らして美しい。

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2025.11.01、京都モダン建築祭ツアーにて

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2025年11月 7日 (金)

山邑邸は楽しい(2)真鍮カーテンレール

これも今まで気づかなかった。最初ブラインドかと思ったが、カーテンレールだった。ここは窓幅が狭いので短いが、大きな窓には長いものがついていた。真鍮が磨き上げられていて美しい。それにしても筒型なのは珍しい。特注品だろうか。

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2025.11.03、兵庫県芦屋市、京都建築専門学校「上方探索倶楽部」にて

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旧成徳中(6)ライト風カウンター

正面受付カウンターが愛らしい。五角形を3分割して、斜めの飾り格子をあしらっている。ライトの明日館に確かに似ている。ライト風と言われるのもうなずかれる。

わたしは同時期の明倫小の玄関ステンドグラス(写真参照)に似ていると思った。同じ人の設計かもしれない。2校はどちらも表現主義的な感じがする。

不思議なのは引き違い窓の上の小窓が開くように見えること。これは何だろう?

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2025.11.01、京都モダン建築祭ツアーにて

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旧明倫小学校(1930-31)、2013,12.07撮影

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2025年11月 6日 (木)

旧成徳中(5)外壁側に大梁のない構造

広い玄関ホールをアーチで補強している。伸びやかな形がとてもきれいだ。この校舎はL字型になっている。L字の継ぎ目にあたる部分に大梁がない。つまりこの部分は他の場所と比べて柔らかいのだ。地震時の建物のねじれをこの柔らかい部分で吸収する考え方なのだろう。興味深い。

このころの京都の学校建築は外壁側に大梁が無い。この場合の大梁とは柱とは柱をつなぐ大断面の梁のことである。外壁そのものが自立した構造体だということだろう。おそらく壁厚さも他よりは厚く、ひょっとしたら中の鉄筋の配置も違うかもしれない。外壁に大梁がないおかげでおかげで窓も高くとれる。この時代の鉄筋コンクリート造りは今より自由だと思う。

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2025.11.01、京都モダン建築祭ツアーにて

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2025年11月 5日 (水)

旧成徳中(4)玄関ホールの草色タイル

玄関ホールのタイルがきれいなモスグリーンだった。壁際には赤モルタルの帯をまわしている。モルタル表面が荒いので木鏝押さえかもしれない。天理図書館閲覧室の壁もモスグリーンだったが、この色には気持ちを落ち着かせる効果があるのだろう。玄関ホールの薄暗さと響き合う美しい床だと思う。

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2025.11.01、京都モダン建築祭ツアーにて

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2025年11月 4日 (火)

山邑邸は楽しい(1)噴泉

玄関に噴泉があった。雨水が流れてきて溜まるという。溜まった水はあふれて、床の排水口へ流れる仕組みになっていた。今は溜めた水に水草を入れて金魚を泳がせていた。涼やかなデザインで気持ちがよい。

同様のものを明治村に移築された帝国ホテルでも見た。設計者のライトは日本びいきで知られるが、彼は日本建築と水との関係に気づいていたのだろう。

山邑邸に噴泉があることを恥ずかしながら今まで気づかなかった。今まで何を見ていたのだろう。帝国ホテルで噴泉を見たから気づいたようだ。名建築は何度見ても楽しい。

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2025.11.03、兵庫県芦屋市、京都建築専門学校「上方探索倶楽部」にて

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旧成徳中(3)ブロンズ装飾

玄関と児童用出入口の両方にブロンズ製レリーフがある。どちらも同じ模様だ。角に継ぎ目が見えるので2枚のパネルを継いでいるのが分かる。石張り外壁のアクセントになっていて、小さな装飾だが玄関まわりが華やいでみえる。

両出入り口ともブロンズ製のチェーン掛けがあった。休校日にはチェーンをかけたのだろうか。ただの掛け金のくせに、とてもかわいらしい。

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2025.11.01、京都モダン建築祭ツアーにて

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2025年11月 3日 (月)

旧成徳中(2)正門門柱

塀のほうは飾り格子が失われているが円筒形の支柱はそのまま残っている。今まで気づかなかったが、支柱のほうは擬石ブロックだった。正門門柱の2本だけは石貼りだ。大谷石と説明にあるが竜山石に見える。

門柱のほうは支柱の親玉のような大きさで、脇に支柱と同型のものをくっつけているところが変化があっておもしろい。ロボットの頭のような照明器具もよくできている。戦前の写真に写っている照明器具と同じかたちなので金属供出を免れたか、それとも戦後の復元なのかは不詳。当世流行のアールデコをよくこなしたデザインだと思う。

館銘板がブロンズ製でかっこよい。資料によれば成徳小学校に中学校が併設されたのは戦後の1947年なので、そのときのものだろうか。小学校は翌1948年に廃校となった。

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2025.11.01、京都モダン建築祭ツアーにて

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2025年11月 2日 (日)

旧成徳中(1931)児童用出入口扉

早めに着いたので外観の復習をした。いままでよく見ていたはずなのに新しい発見がいくつもあった。見るごとにおもしろさの深まる良い建物だ。

この建物は竣工時は小学校だった。児童用のための出入口は2枚の折り戸だ。アールデコの飾り格子が有名だ。格子模様をよく見ると1種類しかない。それを交互に逆さまにして使っている。格子がセイトクと読めるかと思ってしばらく粘ったが読めなかった。いつか読める日が来るのだろうか。

注意したいのは4列の窓の上部角を丸くしているところ。そのおかげで印象が柔らかくなった。こどもたちを迎える優しい門である。

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2025.11.01、京都モダン建築祭ツアーにて

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