2025年10月 9日 (木)

〈 越前を行く-19 〉中村家住宅のモチノキ

大きなモチノキがあった。海に面して高木を植える風習は隠岐にもあった。隠岐ではエノキだった。隠岐ではユノキと呼ぶ。ユとかユウは神事にまつわる言葉だと思う。神降りる高木を海に面して立てるのは航海安全を祈る形式なのだろう。このモチノキもご神木だと思う。

細長い敷地に屋敷があり、その前に細い路地のような道がある。道と浜とのあいだに倉が立ち並んでいた。ほかでは見たことのない集落のかたちだ。物資を運び出せる陸路がない。ここに収められた物資はさらに別の船に積み替えられるのだろう。時期をずらして市場へ出すことで利益を生みだす経済的なバッファとして機能していたのではないか。

Img_7581
Img_7582
2025.07.07、福井県南越前町

|

建築探偵の写真帳」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。