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2025年7月

2025年7月31日 (木)

12)東華菜館のビクトリアンタイル

同じ大きさの五角形タイル4枚で六角形をつくる。それが全体として網目模様になっている。網目の方向がタテとヨコの2種類あるのがおもしろい。よそで見たことのない図案なのでヴォーリズ事務所考案なのだろう。わたしもこの図案を描こうと思うがうまく描けない。

ビクトリアンとは19世紀英国ビクトリア朝(1837-1901)のこと。こうした色粘土による渋い色合いのタイルが当時のイギリスで流行ったのだろう。ロンドンのビクトリア駅(1860-62)に行ってみたい。さぞ素晴らしきビクトリアタイルの世界を垣間見ることができるのではなかろうか。

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2023.06.26、京都市下京区

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2025年7月29日 (火)

11)東華菜館のエンボス壁紙(2)

これもエンボス壁紙なのだと思う。この写真にも継ぎ目が映っている。壁紙なのはタツノオトシゴの部屋とここの2部屋だけのようだ。特別な部屋というしつらえなのだろう。これは最初に紹介したものより壁紙っぽい。端をひもで押さえるのも壁紙の納まりである。これが竣工時のものかどうか分からないが、大切に使われていることは確かである。

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2024.10.13、京都市下京区

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2025年7月28日 (月)

10)東華菜館のエンボス壁紙

エンボスとは紙に凹凸をつけることだ。凹凸に影が落ちて深みのある表情を作り出す。なかなか美しい。ただしこれが本当に紙なのか確証はない。でも継ぎ目があるのでシート状のなにかであることは確かだ。写真をよく見てほしい。図案に合わせた継ぎ目が見えるだろう。このタイプの壁紙はイタリア発祥と聞いたことがある。ただし、これがどこで作られたものなのかは分からない。

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2024.10.13、京都市下京区

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2025年7月27日 (日)

9)東華菜館のタツノオトシゴ

タツノオトシゴとは尻尾の向きが反対なのだがタツノオトシゴに見える。梁の両脇のこの部分には、部屋ごとに違う模様が描かれる。花柄だったり幾何学模様だったりするのだが、生き物なのはこの部屋だけである。ここは特別な部屋なのだろう。これは左官さんのコテ絵かと思っていたが、ひょっとするとこれも木工の切り抜き細工なのかもしれない。

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2023.12.22、京都市下京区

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2025年7月25日 (金)

京都タワービルの手すり

手摺の曲がりっぷりが見事だ。曲率に合わせて分割した短いものをつなぎ合わせている。継ぎ目が気にならず1本に見える。柔らかく活き活きとした造形が、まるで生きているようだ。これは蒸して曲げると聞いたことがある。曲木細工の手法である。

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2025.07.19、京都市下京区

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2025年7月24日 (木)

8)東華菜館の天井模様つめあわせ

主な部分は切り抜き細工で凹凸がある。4階一般食堂天井の赤い小梁のよう直接描いているところもある。これは細長い板絵を張り付けているのだと思う。社寺の彩色方法と同じだ。切り抜きを行うランマ細工師や彩色担当の絵師など、この天井は多種多用な職人芸の詰め合わせなのである。

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2023.08.13、2023.01.21、2024.10.13、京都市下京区

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2025年7月23日 (水)

7)東華菜館のリノリウムの切り抜き細工

リノリウムだねぇ、それも天然ものだ。色違いのリノリウムを切り抜いて模様にするのは他で見たことがない。さすがヴォーリズは芸が細かい。少しゴワゴワしているのは経年変化だが、それもよい味を出している。ともかく100年経っても床材として機能しているのがすごい。それを大切に使ってらっしゃる東華菜館さんはもっとすごい。

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2024.10.12、京都市下京区

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2025年7月22日 (火)

6)東華菜館の謎の天井模様

天井模様の作り方が分からない。いまは薄板を切り抜いて作ったのだと思っている。以前は型を使った左官仕事だと単純に思っていたが、模様に抜け勾配がないので無理だろう。リューターで板を削り出したのかとも思ったが、それならギザギザ模様を作るのは無理だ。ということは薄板を糸鋸盤で切り出して何枚か重ねたのだろうと今では思っているが、それとて確信はない。いずれにせよ、たいへんな手間をかけていることに違いはなく、そのおかげで楽し気な天井が実現した。

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2024.03.09、2024.05.05、京都市下京区

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2025年7月21日 (月)

本日BS11に出演します

京都浪漫、京都モダン建築 謎解きの旅 ~建築家・武田五一の足跡を辿る

BS11 7/21(月)20:00 - 20:58
KBS京都 7/27(日)21:00-21:55(再放送)
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5)東華菜館のカラフル天井

四条大橋から見上げるとカラフルに彩られた天井がよく見える。それは夜のほうがよく見える。とくに天井の高い4階は窓面積が大きいのでひたすらによく見えて美しい。また、昼間に4階から外を見るとパノラマとなった東山を眺めれて気持ちがよい。

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2025.05.10、京都市下京区

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2023.01.18

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2025年7月20日 (日)

4)東華菜館1階階段ホールの見上げが美しい

1階階段ホールから見あげたところが一番きれいだと思う。複雑なかたちの天井それぞれに色とりどりの縁飾りがメキシカンな感じで美しい。八角形の飾り角と多弁アーチを隣接させたのも効いている。

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2025.06.14、京都市下京区

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2025年7月19日 (土)

3)東華菜館と関西学院旧図書館のふたつの塔

特筆すべきは塔の頭にモザイクタイルを直接貼ったことである。現代ではほぼ施工不可能である。風雨に当たってすぐに剥がれるからだ。でも見てほしい、ほとんど剥がれていない。これは「謎」といってもよいレベルの施工精度である。

タイルは屋根材ではないので、必ず目地から水がタイル裏へ入る。直射日光に照らされてタイルといえども膨張する。膨張収縮を繰り返すうちに細かいひびが目地に入る。そこへ沁み込んだ水が凍って膨張すれば、さらにひびは広がる。そこからタイル裏へ水がまわればモルタルの接着力を損ない、いずれウロコを剝がすようにタイルが落ちることは自明の理であろう。

ところがこのモザイクタイルはすでに100年保たれている。なぜだ。なにか特殊な下地処理をしたに違いないのだが、それが何なのかわからない。ヴォーリズは同じモザイクタイルの塔を関西学院旧図書館でも実施している。探せばもっとあるかもしれない。この秘密が解ければ学会賞ものである。

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2025.05.10、京都市下京区、東華菜館(1926)

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2024.07.12、兵庫県西宮市、関西学院旧図書館(1929)

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2025年7月18日 (金)

2)東華菜館のステンドグラス棚

これは祭壇ではないか。中央にステンドグラスのはまった多弁アーチがある。ここにマリア像を置けば、ちょうど多弁アーチが光輪になるだろう。ということは元のオーナーはカトリック系だったのだろうか。まだ憶測の域を出ないでいる。

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2025.06.14、京都市下京区

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2025年7月17日 (木)

1)東華菜館の多弁アーチ

いつかやってみようと思っている。実施図面を引いたこともあるが予算の都合で実現していない。アーチ内側の刻み込みで反射光が踊る。そのためアーチが輝き、その向こう側が特別な場所に見えるのだ。おもしろい。

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2025.06.14、京都市下京区

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2025年7月16日 (水)

カルチャーハウススケッチ教室で鞍馬へ行った

驚くほど涼しかった。森に入ったとたん気温が下がる。風が通る。気持ちよくスケッチできた。

スケッチ教室 Culture House お散歩感覚で 近代建築スケッチ

由岐(ゆき)神社の拝殿は魅力的な建築だ。柔らかい曲線の檜皮(ひわだ)葺きの屋根を回廊風の軽やかな柱列が支える。軒の出が3メートルほどあるので宙に浮いた船のようにも見える。不思議な世界観のある建築だ。

6間の3番目が階段通路となっている。3は木気の数字だ。宇治橋の三の間と同じく木気重視する構成である。左右の回廊部分は2間と3間に分かれる。2は陰気、3は陽気を表す。陰陽そろえて聖地を整えるのは狛犬の陰陽と同じだ。

ただしここでは陰陽の左右が逆転している。狛犬の場合、神様から見て左側に口を開けた狛犬を置く。口を開けたほうが陽気だからだ。それにならえば、神様から見て左側に陽気である3間を置くべきだろう。それがここでは逆転している。なぜか。

実は、由岐神社の狛犬も左右が逆転している。この逆転現象は縁結びの霊場でたまに見ることがある。由岐神社も縁結びの神様だ。なぜ縁結びの霊場で左右の逆転現象が起こるのか。

逆転したものは正しい位置に戻ろうとして中央で出会う。狛犬の逆転現象は陰陽が中央で出会うことを示すのである。縁結びは陰陽の混交だから狛犬のような霊物の左右をわざと逆転させるのだ。それと同じことがこの拝殿でも起こっているのだろう。1607年、豊臣秀頼により再建。

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2025.07.14、京都市左京区

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2025年7月15日 (火)

和風駅舎の鞍馬駅(1929)

これほど良いとは思っていなかった。極上の和風駅舎である。大屋根を銅板で葺き、四方に回した下屋はカラーベストを貼っている。下屋はこけら葺きだったのかもしれない。

屋内も当時のままでとてもよい。照明器具は復元だと思うがよくできている。ランプシェードに和紙を張ったところがとてもよい。

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2025.07.14、京都市左京区

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2025年7月14日 (月)

伏見のサカタ薬局

3月に伏見町歩きに参加して見つけた。下見板に見せたモルタル仕上げだと思う。ベージュ色の塗装と波のようなアーチとがよく合っている、左上には古い看板がかかっているのもよい。右上にもなにか支柱が残っている。町内街灯の跡ではなかろうか。「京都市の近代化遺産」に木造2階建て、大正から昭和初期の竣工とある。

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2025.03.15、京都市伏見区

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2025年7月13日 (日)

志賀直哉旧居(8)1階書斎のつくえ

書斎といいながら本棚はない。机やイスはあつらえたものだろう。シンプルで使いやすそうだ。おもしろいのは机に筆返しがあること。筆返しのある机を初めて見た。前と左右に付けられているが、左側の手前が無い。なぜだろう? 

机の右側にサイドテーブルがあったのかもしれない。もしサイドテーブルがあったのなら、どこへ行ったのだろう。そういえば卓上ランプもない。仕事場としてはもっと違う風景だったのだろうと思う。

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2025.03.11、奈良市高畑町

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2025年7月12日 (土)

志賀直哉旧居(7)軒裏の竹

よく見えないので分かりづらいのだが、軒裏が竹であるらしい。いったいどういうことなのか? 垂木が竹なのか、それとも垂木の下に竹を貼っているのか。これも今度行ったら確かめてみる。

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2025.03.11、奈良市高畑町

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2025年7月11日 (金)

志賀直哉旧居(6)2階客間

見晴らしがよい。タテヨコのラインで構成されたシンプルな和室が美しくて気持ちがよい。土壁の白い和紙の腰貼りと障子の明るい白さとがよく映っている。

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2025.03.11、奈良市高畑町

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京都浪漫に出演します

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京都浪漫、京都モダン建築 謎解きの旅 ~建築家・武田五一の足跡を辿る
KBS京都 7/13(日)21:00-21:55(再放送あり)
BS11 7/21(月)20:00 - 20:58

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2025年7月10日 (木)

志賀直哉旧居(5)タイルの流し

白いタイルで素直に仕上げた流しがふたつあった。どちらも使いやすそうである。引き戸付きの木製台にタイルの白さがよく映えて美しい。こうしたタイル流しを設計したいものだ。

小さいほうの流しは、立ち上がり下の平場を黒い目地しっくいで納めている。なぜこうしたのか理由が分からないが、これはこれできれいだと思う。

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2025.03.11、奈良市高畑町

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2025年7月 9日 (水)

志賀直哉旧居(4)三ツ葉型テーブル

見たことがない。とくに珍しくもないのかも知れないが、私は見たことがなかった。三つ葉型の小テーブルである。民芸というわけでもなさそうなので既製品なのかもしれないが、かっこいいと思う。

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2025.03.11、奈良市高畑町

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2025年7月 8日 (火)

志賀直哉旧居(3)民芸調のサンルーム

ダイニングの隣のサンルーム。大きなガラス天窓のため冬も暖かそうだ。この時代は必ずといってよいほどサンルームを作る。太陽に当たることが健康的と考えられたのだろう。曲がった梁は民芸風のよそおいであろう。志賀直哉と民芸運動とはかかわりが深いそうだ。床は四半敷きの平瓦だと思ったが、釉薬がかかっているようにもみえる。

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2025.03.11、奈良市高畑町

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2025年7月 6日 (日)

志賀直哉旧居(2)縁側廊下

なにが気持ちいいかといえば、基本的に洋風でありながらデザインが和風であるところだと思う。この廊下の右側が洋間風ダイニングなのだが、その窓に障子を立てるところがいい。庭側のガラス戸の目の高さに横桟を入れているのもうまい。こうすると目隠しされたみたいに視線が下へ落ちる。美しいコケ庭を見せるための横桟ではなかろうか。

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2025.03.11、奈良市高畑町

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2025年7月 5日 (土)

志賀直哉旧居(S4)ダイニング

3月に建築専門学校の学生らと訪れた。居心地がよかったのでアップしておく。これは食堂。家族や仲間たちとの団らんの場として作られたのがよく分かる。眺めがよく風通しもよい。奥の床の間風の部分はベンチシートだった。天井が白しっくいなのもモダンでかっこよい。てらいのない垢ぬけたインテリアがとてもよい。

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2025.03.11、奈良市高畑町

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2025年7月 4日 (金)

フォーチュンガーデン京都の網入りガラス

ここは網入りガラスの宝庫だ。この楕円窓だけでも何種類の網入りガラスが入っているだろうか。左上から2枚目はタテストライプの型板ガラス、左一番下は戦後のワイヤー型ガラスだ。右の上から2枚目と3枚目は網目を絞っていて亀甲になっている。
先日、テレビ取材でうかがったときに気が付いたが、総じて1階はガラスがそろっている。上階へいくほどバラバラになる。これはなぜか。おそらく御大典前の建築ラッシュで網入りガラス不足が生じたのではないか。

当時、隣地では市役所が工事中だった。近辺ではほかに歌舞練場、勧業銀行、住友銀行、京都銀行(現みずほ)も工事中だった。なんとかかき集めたものの、網目模様がそろわなかったのだろう。とりあえず目につく1階だけは網目をそろえて、あとは混ぜ張りにしたのだと思う。そのため、かえって味わい深いガラス窓となった。

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2025.07.03、京都市中京区、旧島津製作所本社

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2025年7月 3日 (木)

旧養父町役場

移築されている。改造がはなはだしいが、よく見ると軒まわりに原形が残っている。大正末期ということだが、大正末期にバルコニー付きの役場をつくるだろうか。この形式だと明治半ばまでさかのぼるように思う。

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2025.06.21、兵庫県養父市

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2025年7月 2日 (水)

ニデック京都タワービルの階段

何度も撮っている。撮らずにはいられない。不定形な階段と、それに無理やり追随する湾曲手すり。そして段裏の白さと手すり板のオレンジ色の対比が美しい。

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2025.06.21、京都市下京区

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2025年7月 1日 (火)

奥米地公民館

小学校の校舎に見える。奥米地(おくめいじ)分校のもとの屋内体操場ではないか。合理的で端正な木造建築でとてもよい。窓から見たところ耐震木構造なので、昭和9年室戸台風以降の建築であろう。

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2025.06.21、兵庫県養父市

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