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2025年6月

2025年6月30日 (月)

旧養父小学校奥米地分校

表側は原形が分からなかったが、裏へまわるとよく残っていた。外側に付け柱があり下見板を張りまわしているのがかっこいい。耐震木構造なので昭和9年室戸台風以降のものだろう。戦後すぐのようにも見える。この時代の木造校舎は、合理的なかっこよさと木造ならではの自由さが共存していて見ていて安心する。こんな建築を作りたい。

Img_7279 Img_7277Img_72892025.06.21、兵庫県養父市

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2025年6月29日 (日)

小林一三記念館の玄関ドアの金物

5枚の板を組み合わせている。中央を欠きとって小窓にしているのがかっこ良い。鋳物の唐草模様をロウ付けして飾り格子にし、美しい型板ガラスをはめている。

左側上下の丁番飾りは丁番とは別物の飾り板だが、それでも力強さを感じる。この飾り板は鋳物なのか切り抜きなのかよく分からない。端部にヤスリを当てて形を整えているように見える。さらに表面をたたいて鍛鉄のおもむきを出している。

板に打たれた小さな鋲もよい味を出している。ひょっとするとスチールの枠に板を取り付けているのかもしれない。さらにいえば、木製に見えるが中に鉄板を仕込んでいる防火戸ではなかろうか。今度行ったら確かめてみる。

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2025.06.12、大阪府池田市

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2025年6月28日 (土)

小林一三記念館のダイニング

まいまい京都のツアーで小林一三記念館へ行ってきた。雅俗山荘というフレンチレストランで食事をした。ダイニング貸し切りで楽しく時間を過ごした。天井の網目模様が圧巻だった。

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2025.06.12、大阪府池田市

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2025年6月25日 (水)

山本真蔵邸(8)階段手すりの超絶技巧

手すりがツタの枝のように這い上がっている。角で垂直に立ち上がってから90度向きを変えるのでこうなる。

普通なら角に親柱を立てて手摺高さの違いを吸収する。でもそうすると手すりが親柱のところで途切れる。いったん手を放すことになって危ない。その点こうやってつないでしまえば手すりから手を離すことなく下りられるので安全だ。

それはそうなのだが、実際に木を削ってそれを作るのはむつかしい。これほど見事に柔らかく仕上げるとは、この棟梁はただものではない。

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2025.06.15、兵庫県姫路市網干

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2025年6月24日 (火)

山本真蔵邸(7)菊の懸魚

和館屋根の懸魚(げぎょ、破風飾り)が見事な菊だった。活き活きとして動きがあってダイナミックだ。山本邸は洋館・和館とも宮大工の手になるという。これだけの彫り物をなさるのだから相当腕のたった棟梁なのだろう。どういう方なのか興味深い。

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2025.06.15、兵庫県姫路市網干

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2025年6月23日 (月)

山本真蔵邸(6)タイルか石か

見たときは白いバリ土タイルに見えた。でもこれは本当にタイルなのだろうか。これは白い花崗岩なのではないか。

バリ土とは粘土の粒子が混ざりきっていない状態のものをいう。バリ土タイルが使われるようになるのは、粘土かくはん機の普及する大正末から昭和初期以降だ。こだから大正初期のバリ土タイルはとても珍しいということになる。今度行ったら確かめてくる。

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2025.06.15、兵庫県姫路市網干

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2025年6月22日 (日)

山本真蔵邸(5)松葉模様のマジョリカタイル

松葉模様がかわいい。淡陶(だんとう)製ではないかという。大正はじめだと数社がマジョリカタイルを作っているので断定はできないと思うが、国産なのは間違いない。ちなみにマジョリカタイルとはイタリアのマジョリカ産の施釉タイルのことだ世紀末ウイーンで建築家オットー・ワーグナーがマジョリカハウスで使って流行した。

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2025.06.15、兵庫県姫路市網干

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2025年6月21日 (土)

山本真蔵邸(4)サンルームのそら豆色のタイル

白とソラマメ色がさわやかだ。この色使いは珍しい。この貼り方はビクトリアンフロアタイルをまねている。国産だと思うがどこのタイルだろうか。

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2025.06.15、兵庫県姫路市網干

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2025年6月20日 (金)

山本真蔵邸(3)炭の暖炉

わたしは初めて見た。炭の暖炉だという。つまり暖炉のかたちをした火鉢である。屋根に煙突はない。代わりに温風ダクトが炉床から天井裏まで通じているそうだ。天井の四隅に吹き出し口があり、そこから暖かい空気が下りてくるという。下りてくるというより天井裏と室内の空気を循環させる仕組みだろう。おそらく温めるのは2階の床のほうではないか。大正前期の温風ダクト式空調設備として貴重な事例だと思う。

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2025.06.15、兵庫県姫路市網干

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2025年6月19日 (木)

山本真蔵邸(2)1階応接間の照明

型ガラスを使っているので光が乱反射する。摺りも入れているようで白く見える。球体表面に白い光線が踊って美しい。おもしろいのは基底部に透かしがあること。天井裏の反射光で透かしが浮かび上がっている。こういう照明器具はあまり見たことがない。大正4から7年竣工というので国産品ではないかと思う。

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2025.06.15、兵庫県姫路市網干

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2025年6月18日 (水)

山本真蔵邸(1)1階応接間

網干銀行頭取・山本真蔵邸をまいまい京都のツアーで行ってきた。管理なさっている網干歴史ロマンの会のみなさんに案内いただいた。建築愛あふれるご案内に参加者一同感激した。わたしも今回は野放し状態だったので写真を撮りまくった。

これは1階の応接間。カーテンも含めて仕上げも家具の照明器具もすべて当時のままだというのが驚きだ。いかに大切に守られてきたのかが分かる。また、管理を担っているボランティアのみなさんの丁寧な掃除にも頭が下がる。ありがとうございます。

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2025.06.15、兵庫県姫路市網干

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2025年6月17日 (火)

大阪府庁のカリョウビンガに脚があった

人面鳥であるカリョウビンガの舞いの図だと思っていたが鳥の脚があった。つまりこれは舞いの図ではなくカリョウビンガそのものということになる。ひょっとすると不死鳥やそのほかの霊鳥なのかもしれない。図を読み読み進めるほど、かえって謎は深まる。今度行ったら、ほかのレリーフも見てくる。

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2025.04.17、大阪市中央区


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2025年6月16日 (月)

大阪府庁の3羽の小鳥さん

写真を見ていて気付いた。カリョウビンのまわりに3羽の小鳥がいる。これは何なのだろうねぇ。

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2025.04.17、大阪市中央区

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2025年6月15日 (日)

重森美玲の庭が大阪城にあった

豊國神社の横に作庭家・重森美玲(1896-1975)の作品があった。扉は閉まっているが柵が低いので自由に見学できる。比較的大きな石を立てている。晩年の作庭だが若い時のような動きのあるダイナミックな配置をしていて見ごたえがある。

この地が石山と呼ばれたことにちなんで磐座をイメージしているらしい。たしかに磐座はこんな風に動きのあるものなのかもしれない。京都林泉協会1972年奉納。岩は重森の集めていた徳島県産緑泥片岩を使ったと説明板にある。

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2025.04.17、大阪城公園

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2025年6月13日 (金)

豊國神社のキャンチレバー

拝殿の縁がキャンチレバー(片持ち梁)だった。なかなかかっこよい。神社HPによれば昭和36年竣工。設計施工不詳。藤原義一+棚橋諒のような気がするが不詳。

キャンチは傾斜、レバーはテコの意味。斜めに突き出したテコというほどの意味だろうと思う。

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2025.04.17、大阪城公園

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2025年6月11日 (水)

大阪府庁の正庁

扉が開いていたので覗いた。ステンドグラスやら照明器具やら、ものすごいことになっている。後で知ったが毎週金曜に公開しているらしい。今度行ってこよう。

大正ロマン「正庁の間」一般公開について https://www.pref.osaka.lg.jp/o040080/otemaemachi/seicyou-koukai/index.html

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2025.04.17、大阪市中央区

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2025年6月10日 (火)

大阪府庁のカプセル照明

これもオリジナルだと思う。八角形が基本なのは吹き抜けのシャンデリアと同じだ。ガラスにカットを入れているところも同じで、レースカーテンのような軽やかさと清々しさがある。

周囲のガチャガチャのケースのようなカプセルがおもしろい。こうしたデザインは珍しい。カプセルは下から見ても横から見ても八角形だ。八角形尽くしである。これも光るのだろうか。

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2025.04.17、大阪市中央区

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2025年6月 9日 (月)

大阪府庁のカリョウビンガ

迦陵頻伽(かりょうびんが)に見える。唐草模様にカリョウビンガの図がまぎれこんでいる。クリムトの絵のようでかっこよい。

カリョウビンガは上半身は人で下半身は鳥という天女の一種だ。四天王寺の奉納舞楽に登場する。その衣装は背中に羽を付ける。この図はその舞を後ろから描いたものであろう。四天王寺を開いた聖徳太子にあやかったデザインだと思う。

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2025.04.17、大阪市中央区

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2025年6月 8日 (日)

大阪府庁(1926)のロマネスク模様

玄関ポーチの帯状模様がものすごい。7本の帯状飾りが段状に展開する。7本とも違う模様だ。手前からcɔ、唐草、ブドウ唐草、ジグザグ、唐草、ジグザグ、ハート。いずれも石製とは思えない柔らかい造形でとてもよい。
 
これはロマネスク模様だろう。同様の模様はダイビル本館(1925)、商船三井(神戸,1922)、旧京都府警本部本館(京都,1928)で見ることができる。1920年代の関西では、なぜかロマネスク模様が流行していた

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2025.04.17、大阪市中央区

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2025年6月 7日 (土)

大阪府庁の吹き抜けシャンデリア

復元ではないだろう。もとのままだと思う。摺りガラスに斜め格子模様のカットを入れている。そのおかげでレースのような軽やかさで得て瀟洒なおもむきがある。本体のまわりに8本の筒を取り付けたかたちもおもしろい。3階回廊まで上がれば、まじかに観察できるのもよい。

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2025.04.17、大阪市中央区

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2025年6月 6日 (金)

大阪中津のシェアオフィス「CQN」

戦前の街並みの残る中津のシェアオフィスのメンバーになって2年になる。鉄道系に強い建設会社・西田工業がオーナーだ。西田工業はまちづくりの一環として本社ビルを改造し、地場ビール工場、多目的広場「ハイパー縁側」、シェアオフィス「クリエイティブ・クオーター・ナカツ」をつくった。わたしはデスクを持たないドロップ会員に登録している。毎月開かれるシェアオフィスメンバーの交流会が楽しい。

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2025.06.05、大阪市北区中津

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大阪府庁の白い吹き抜けホール

初めて中へ入った。思ったより白かった。ほぼ昔のままで見ごたえがある。吹き抜け上部にトップライトがないのでホールは薄暗い。その暗さのなかで白い大理石装飾が眠っているような落ち着きがあった。

ホールの見学はいつでもできるようだ。写真も撮ってよい。ほとんど人がおらず野放し状態だった。1926年竣工、平林金吾・岡本馨・大阪府営繕課設計、清水組・大林組施工。

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2025.04.17、大阪市中央区

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2025年6月 5日 (木)

大明寺聖パウロ教会堂の漆喰天井(1879)

ここも見事な交差ヴォールトである。何度来ても新鮮な驚きがある。外観が村の集会所のようなたたずまいなのに、一歩中へ入るとまるで別世界だ。明るく光を反射させている白漆喰の天井には清潔感が満ちている。まるで天使が舞い降りたようではないか。

そもそも左官さんのコテは平らだから、こんな三次元曲面をどうやって仕上げるのだろう。左官仕事は移築できない。これは完全に復元時のものだ。復元なさった左官さんがすごい。

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2025.04.10、愛知県犬山市「博物館明治村」

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2025年6月 4日 (水)

聖ザビエル天主堂の木造天井(1890)

ムササビが手足を広げたようなこの天井を交差ヴォールト天井という。ヴォールトとはカマボコ天井のことで、それが直角に交差することで複雑な天井が生まれる。こうすることで壁の高い位置に窓をもうけることができる。

ヨーロッパでは 石やレンガで作っていたものだが、それを木造で再現したところがすごい。板張りだが、三次元曲面なのでまっすぐな板ではないかもしれない。それを曲げながら張っている。超絶技巧といってよい。

丁寧に解体してここで復元したのだろうが、使えない部材を追加加工するなどたいへんだったろうと思う。復元なさった棟梁もすごい。1973年復元。

元の施工は大阪の棟梁・横田彦左衛門と伝わる。「日本近代建築人名総覧」によれば、横田組は大阪市西区京町堀にあった。日下部家舞子別邸和館(1918 )、桜ケ丘住宅改造博覧会出品住宅(1922)、日清火災保険株式会社、摂津信託株式会社など作品多数。和洋のデザインを設計施工した。

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2025.04.10、愛知県犬山市「博物館明治村」

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2025年6月 2日 (月)

愛知用水入鹿水路橋(1961)

明治村の行き返りに見えて気になっていた。バスの一番前に座れたのでようやく撮れた。かっこいいアーチ橋である。

愛知用水はウイッキによれば1961年開通だそうだ。知多半島の水不足解消のために開かれたとある。愛知県西域と知多半島の生活用水・農業用水・工業用水をいまもまかなっている。ウイスキーの「知多」も愛知用水を使っているそうだ。

明治村の横にある入鹿池が水源だと思っていたが、そうではなかった。水源地は木曽川上流の3つのダムだそうだ。そもそも入鹿池とはつながっておらず、入鹿池と愛知用水とが接続したのは2005年だとある。

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2025.05.31、愛知県犬山市

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2025年6月 1日 (日)

帝国ホテルの金属装飾(2)

素材は銅板だった。厚さは0.5ミリくらい。打ち出しで模様をつけ、ハサミで細かいスリットを開けている。折り曲げてロウ付けした箱状のものを取り付けてかたちを複雑にしている。すべて手作りである。全館で1000~2000は必要だろう。東京中の錺職人を集めたのではないか。工期が伸びるはずである。

取り外したオリジナルが展示されていた。上下が裏返っている。地面に接しているのがコンクリート製の庇の一部だ。銅板飾りを巻き付けた石材を型枠がわりに設置してからコンクリートを打ち込んだようだ。これなら銅板飾りが外れることもなかろう。合理的な工程である。

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2025.05.31、博物館明治村

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