銀橋(3)花見の階段塔
銀橋には河川敷の公園へ降りる階段塔がある。これがあることによって両岸を周遊することができる。武田は両岸公園の一体化を考えて、この愛らしい階段塔を設けたのだろう。
とくに花見の時期に催される「造幣局通り抜け」では重宝する。京阪天満駅から天満橋を渡って天満宮へお参りする。そこから東へ向かえばほどなく大川端の造幣局表門に至る。通り抜けは表門から北へ向かうのがコースだ。造幣局の桜を愛でながら進めば裏門へ至る。裏門横の天満橋を渡りさらに左岸をさかのぼればJR桜ノ宮駅に至る。まるで花見のために用意された階段塔なのだ。
おもしろいのは建物の角を丸くしていることだ。角ばっていると影がはっきりして輪郭がシャープになる。角が丸井のはその逆でエッジが出ないのでふんわりとやわらかい印象を与える。それは和やかな公園風景に馴染むことを意識したディテールなのだろう。
階段塔は外形は四角いのに内側は八角形になっている。ラセン階段を入れるために八角形にしたのだ。それなら外形も八角形にすればよかったのではないか。このところは謎である。
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