竹野駅(2)
軒下に梁の端が見えているので骨組みの組み方がよく分かる。おそらくスケッチのような組み方だろう。トラス梁の端を軒桁と鼻母屋で挟んむのが特徴だ。柱から鼻母屋までをボルトで締め付けるとトラスは動かない。
庇部分は駅前広場側とプラットフォーム側にある。どちらもトラス梁で建物本体と一体化している。一体化しているので積雪で庇だけが落ちることはない。
こちらもボルトで要所を締めつけるやりかたで、伝統工法よりは現代の在来工法に近い。一種のプレファブリケーションで、部材の刻みを極力省略して工期を早めている。
それでいて100年の風雪に耐えているのだから、いかに簡略化されているとはいえ、施工精度がおそろしく高いことを示している。そのあたりはもっと評価されてよい。
2024.10.19、兵庫県豊岡市
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