天命反転芸術を体験した
天命反転芸術をモデルにしたワークショップがあった。郡さんが出展なさったので参加してきた。
天命反転芸術は、ニューヨークを拠点に活躍した現代芸術家・荒川修作の造った公園「養老天命反転地」で知られている。大地をでこぼこにして平衡感覚を狂わせる体験型の芸術だ。
郡さんの「蜃気楼階段」は、大きな階段をボックスだった。全体が万華鏡になっていて、上から覗いたり中に入ったりできる楽しい作品だった。階段のまわりの床に居間や食堂などの文字や記号が散りばめられていて、建築のなかで階段だけ特別な存在であることが強調されていたのもおもしろかった。
荒川の作品紹介ビデオを見たので天命反転芸術がよく分かった。平衡感覚を養うことで、人間の野生の感性を取り戻し、大地との絆を取り戻そうとするのがテーマだと思う。太極拳に似ている。
東洋的であること、芸術が美術館の外に出ること、最終的にラブ&ピースに至るあたりは時代なのだろう。その説教臭さを取り除いたあと何が残るのかが分からなかった。
『空間と身体感覚の相互作用にもとづく空間デザインの研究ー 荒川修作+マドリン ・ ギンズ「手続き型建築」の形態を探るー』
2024.04.27、大阪市北区、大工大
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