奈良県立美術館(1973、1979増築)
県庁、文化会館と同じ片山光生(てるお)の設計。美術館だけ宝形屋根がかかっているのは、1973年の奈良市総合計画で景観的な配慮を求められたためかもしれない。ただし屋根勾配が緩いので近くからは屋根は見えない。他と同じような深い庇が出ており、モダニズムの清潔な町並みを作り上げている。
この美術館のおもしろいところは平面計画にある。中央吹き抜けのまわりに展示室をドーナツ状に配置する。廊下がないのが特徴だ。現在、正方形の建物が2棟つながっている。後ろ側は増築部だろう。北側にも空き地があり、さらに増築できる余地がある。増築しても平面的には使いやすいようになっている。よくできている。
2024.03.10、奈良市
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