明治村の鉄道工場(古いほう)
ゆえあって初期鉄道のことを調べている。明治村に日本最初の鉄道整備工場である新橋工場が移築されているので見てきた。ひとつは明治6年、もうひとつは明治22年の竣工でふたつともよく似ている。
明治6年のものはイギリスから輸入したプレハブ式の鉄骨造だ。下見板張りに見えるのは鉄板を折り曲げたもので、これもプレハブ部品のひとつらしい。窓や扉などすべてがセットされて輸出されたのだろう。植民地仕様というものが当時の大英帝国には存在していたことが分かる。
トラスは存在を感じさせないくらい軽やかだった。独特の美しさがある。下弦材とキングポストが丸鋼で上現在と斜材は断面がL型のアングル材である。丸鋼が引っ張り力を、アングル材は圧縮力を受けもつことが私のような構造力学落第者にもよく分かる。
これと似たトラスをわたしは大阪天保山の旧住友倉庫(築港赤レンガ倉庫、大正12年)でも見たことがあるが、あれよりも軽やかだろう。
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