諏訪立川流研究(7)本宮社殿(1830-38)
上社本宮は前宮のすぐ近くにある。社殿は2代目立川和四郎宮昌による1830‐38年の作品。諏訪立川流を代表する作品と言われるが境内へ入れないので遠くてよく見えない。
写真は幣拝殿。下社の拝殿に当たる建物だ。下社の場合、拝殿のなかに御宝殿が2棟並んでいる。それが社殿かと思ったが、本宮では御宝殿は拝殿とは無関係に脇のほうにあった。
ようするに御宝殿は社殿ではない。諏訪大社はどの宮にも社殿はない。社殿がなく森や山を直接祀る形式は三輪大社や石上神宮などがある。諏訪大社はそうした古い祭祀の形式を護っている。
ちなみに拝殿の左右に伸びる回廊は片拝殿と呼ばれる。片拝殿を備える形式を諏訪造りという。なぜ拝殿が3つつながるのかは考えてみる。
2023.08.29、長野県諏訪市
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