大阪ガスビルディングのディテール(3)
ガスビルは窓と窓のあいだの付け柱が特徴のひとつだ。旧館(1933)と新館(1966)とで形が違う。
旧館は30センチほどの袖壁の先端を丸くしている。幅はタイル7枚分、出幅はタイル6枚分だ。新館は断面が放物線状になっている。巾はタイル8枚分、出幅はタイル6枚分。新館のほうが少し幅が広い。いずれも壁面に影を落としてリズム感を刻む効果がある。
新館は窓が大きいため付け柱が少ない。付け柱を少し大きくして存在感を出そうとしたのだろう。放物線断面にしたのは影の落ち方を滑らかにしたかったのかも知れない。実際は旧館と同じ断面であってもさほど違いはなかろう。
新館(新館)
旧館(南館)
右側が新館(増築)
2023.09.17、大阪市中央区
最近のコメント