2022年12月13日 (火)

茂庵パラダイス

実業家・谷川茂次郎は神楽岡の東斜面を買い取って住宅地を開発した。彼はその住宅地の上の斜面に茶室を散りばめたティーガーデンを作った。そして神楽岡の頂上近くに見晴らしのよいダイニングルームを設けた。それが茂庵である。

丸太を柱に使い貫で挿し固める伝統工法の2階建て建物。緩い勾配の銅板張りの沿った屋根が軽やかに載る。壁は板蔵のような板の建て込みでスイスの古民家のような木質系の優しい表情を見せてくれる。

2階のダイニングルームからは京都市内が一望できる。今は樹木にさえぎられて見えないが、かつては五山送り火の大文字が正面に見えたはずだ。谷川のティーガーデンが天上の仏の世界に通じている証拠だと思う。

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2022.11.09、京都市左京区吉田山神楽岡


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