2022年10月27日 (木)

戦災復興建築の四天王寺の美しさ

これほどきれいだとは思わなかった。五重塔は1934年の室戸台風で倒れ1940年に再建するも1945年の大阪大空襲で焼失した。今度こそ風害にも火災にも負けないものを建てたいと鉄骨鉄筋コンクリート造りで再建された。

伝統的な木造としなかったことを未だに非難する向きもある。わたしは当時の人たちが二度と都市型火災のなか寺宝を抱えて逃げ惑うようなことをしたくないという気持ちを理解するし、その結果鉄骨鉄筋コンクリート造となったことにも歴史的な必然があると思う。

そうは思っても、鉄骨鉄筋コンクリート造りは伝統的な木造よりは一段劣るという偏見にとらわれていた。今回改めて見直してみて、鉄骨鉄筋コンクリート造りには伝統的な木造とは違う美しさがあることに気がついた。鉄骨鉄筋コンクリート造で伝統的な形を復元しようとするひたむきな努力の成果がここにある。

Img_41623
2022.10.23、大阪市、四天王寺

|

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。