2022年6月10日 (金)

奈良女子大記念館のディテール

公開していると聞いたので行ってきた。以前訪れたことはあるがまとまった印象はなかった。最近、山本治兵衛を調べているので、もう一度じっくり確かめたかった。正面からスケッチして考えが少しまとまった。考えたことをメモしておく。

この建物は明治41年に奈良女子高等師範学校として建てられた。ただし現地の説明に設計者の山本治兵衛の名前はほぼ出てこない。文献上の確証がないのかも知れない。わたしが見たところ、実直で堅実な山本らしい作風なので、山本設計でよいと思う。ハーフチンバー風の飾りは京大の学生集会所(M44、解体)にもあるし、玄関ポーチは京大の文学部陳列館(T3)に似ている。

玄関ポーチと小塔の組み合わせは大谷大学旧本館(尋源館、T2)にも似ている。設計者のひとりである山本八太郎は山本治兵衛の息子と目されることから、尋源館には奈良高等師範の影響があったのかも知れない。

旧本館の裏側にはスイレン池を囲んだ中庭があった。裏側のほうが山本らしい端正な壁面構成を楽しむことができる。機会があれば裏側もスケッチしたい。


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2022.05.04、奈良女子大

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