三榮工業
よくできた国際様式で、建物角を丸くしてその横に丸窓を配置するのが昭和初期に流行った。船のイメージだと思う。戦後に改装されているがモダンな感じはよく残されていてかっこいい。
三榮工業さんが入ったのは戦後だったそうだ。元は何だったのか不詳。「大阪の近代建築遺産」のリストにも「昭和前期」としかデータがない。
よく見れば屋上に増築しているのが分かる。また角の窓はもっと大きかったろう。丸窓の左側に鉄骨のとりついていたような跡がある。そのあたりを復元すると元の姿は下図のようになるのではないか。よく分からないがクレーンか貨物用エレベータが取りついていたのではないかと思う。また、前面道路が1階の床よりも高いことを見れば、この前に岸壁があって船が横づけできたのではないか。この建物は定期船会社の川口営業所だったのかも知れない。
2016.02.17、大阪市西区川口
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