まちかどの菊竹清則「京都信用金庫北山科支店」
かつてはほぼ全ての支店がこれだった。支店によっては傘が大型だったり小傘をいくつも連ねたりしていた。わたしは小傘が並ぶ姿がどこかイスラム建築を思わせて好きだった。いまはほとんどの支店が建て替えられて残っていない。
この傘型の構造をアンブレラストラクチャ―というそうだ。構造と意匠とが一致した建築が潔い。一本柱からHPシェル構造の屋根を吊り下げた構造だという。屋根から突き出した柱が「一本柱」だ。シェル構造は貝殻(シェル)のような膜構造のことをいう。
HPはHyperbolic Paraboloidの略で訳すと双曲線・放物面となる。よく分からないが水平断面が双曲線、垂直断面が放物線となるらしい。わたしには双曲線と放物線との違いが分からない。ちなみに東京カテドラルがHPシェルだそうだ。東京へ行きたい。
2021.03.13、京都市山科区、京都信用金庫北山科支店(1979年竣工)
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