武田的ディテール(50)オシャレは足もとから
これはテレビでも紹介したが、旧京都市陳列所の門柱の足元がとてもよい。門柱の角が四角くへこんでいる。門柱と礎石との接続部の切り込みがシンプルで美しい。なかなかこうはできない。門柱を見るときにはぜひ足元を確かめてほしい。
この部分は建築家の遊ぶ場所でおもしろい。参考にヴォーリズの同志社と武田グループによる淀屋橋をあげておく。
ヴォーリズの致遠館は解体されたが、この部分は保存されたので今でも見ることができる。丸く切り込みを入れているが、これではノミが入らないだろうに。難なくこなした京都の石工をほめるべきである。淀屋橋は武田流のシンプルさが微笑ましいが、電線管のカバーが足元をほぼ隠しているのはたいへんよくない。
2021.11.19、京都市岡崎公園、京都市京セラ美術館
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