2021年8月30日 (月)

湯之島館・娯楽棟がすごすぎる(8)

ダンスホール2階席の壁は青海波(せいかいは)模様だった。どうやって描いたのだろう。最初に表面を少しデコボコにしておいて、その後で波の形の型を押し当てて作ったのかも知れない。

ここはタイルで有名だが左官仕事も見逃せない。さまざまな仕上げを駆使しており左官仕上げの博覧会のようになっている。この青海波のように凹凸があると陰影が生まれて表情が柔らかくなる。左官仕上げは建物の表情に深みを与えるためには欠かせないだろう。

石柱の下の腰壁には碧玉色のボーダータイルが使われていた。釉薬が青から黄緑に窯変するところで、そのグラデーションが美しい。左官仕事の陰影と同じようにタイルの色むらが表情に深みを作り出している。

窓枠の幾何学的な彫りものもアールデコだ。こうした幾何学的なデザインは石工、鉄工、木工など異なる職種を横断して行われている。素材の違いによる違和感がなく、自然に調和してアールデコの華やぎを表現している。これはそれぞれの職種をよく知っていないとできないことだ。

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2021.08.20、岐阜県下呂温泉

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