【タイル大好き 45】まいまいタイル(3)
1960年代はタイルのピークのひとつで種類が爆発的に増えた。京都は当時のタイルの宝庫で寺町通りと新京極通りの商店街にはとくに多い。写真は那智黒のタイルの表面を観察しているところ。ちょうどよい焼きムラがあってとてもよい。
当時のタイルは量産型ではない。ガス窯が普及してある程度まとまった数が定量的に生産できるようになってはいたろうが、それでもアトリエ型の小さな窯元が少量多品種を競い合うように作っていた。今では見ることのできない美しいタイルが流通した時代である。
高度成長期は工業化で人間味のない建築が作られたと漠然と思われているが実は手作り感は今より強い。人間味のないのはむしろ今のほうだろう。
2016.09.04、新京極商店街
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