【タイル大好き 18】延暦寺駅の数珠型タイル
見たことのないタイルだ。梁型の角などにライン状に入っている(内装写真参照)。こうやって角のラインを強調することで線描きのパースのように見えて立体感が消失する。立体感とは面ごとの陰影の濃淡で認識される。その境目にラインが入ることで陰影の濃淡が分かりづらくなり立体感をつかみにくくなるのだ。
これはウイーン分離派やユーゲントシュテールがよく使う設計手法だ。きのう述べた床タイルの二次元的表現ともあいまって気持ちのいい分離派世界を実現させている。
石田純一郎さんによれば、これはビード繰り出し状装飾というらしい。ビードはbeadでーズのことだ。延暦寺にちなんで数珠をモチーフにしたと説明板にあった。さもありなん。
2017.07.21、滋賀県大津市、ケーブル延暦寺駅
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