壁タイルの一部分だけモザイクタイルとなっている。たぶんここにはヒーターがあったのだろう。濡れたコートを乾かすためのための温水パネルヒーターか電熱ヒーターのようなものだと思う。設備が悪目立ちしないようにここだけタイルを変えたというわけだ。行き届いた丁寧なデザインである。
白いはずのモザイクタイルが赤茶に変色している。これはタバコのヤニだろう。鉛釉タイルの赤が茶色っぽいのもそのためだったのだ。洗えばもっと深みのある赤になるはずだ。でもヤニを取るのは大変な作業になる。タイルを壊してもいけないのでこのままでいい。この汚れも建物の歴史ということだ。
2017.11.08、京都市、楽友会館
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