2019年12月31日 (火)

宝形の家09 木工階段

  親柱が手すりより上に突き出ているのは階段を降りるときつかみやすいためだ。その上端を切子型にしたのは遊びだ。この切子のところが図面だと分かりづらいようで若棟梁の片山君が「これどうなってるんすか?」と何度も聞いてくる。見りゃ分かるやろと思って放置していたら「こうっすか?」と試作品をいくつか作ってきたのには驚いた。驚いたがどの試作品も切子になってない。しょうがないのでパースを描いたらいっぺんに通じて次行ったときにはできあがっていた。この階段は単純なので手間は多いが難しくはないと思っていたが難しい難しいと言っていた。階段は木工としては難しいものなのだから仕方ない。

 ちなみに和紙を貼ったように見える壁はスサ入りの土壁だ。よく見ると表面をタテ方向にコテで擦っている。わたしも言われるまでタテ引きだとは気づかなかった。こうすることで上からの光がタテ引きの表面を伝って下まで降りてくる。全体がふわっと明るくなり独特の柔らかい表情を得ている。これも左官の加藤さんの工夫である。

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 手すり子のいっぱいついている階段をしたかったのでこうなった。
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親柱を切子型にした。角を落とすのを切子という。
本当は立方体の角を切って12面体にするが、
そうすると親柱が弱くなるので上だけにした。
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現場用に作った図面。我ながら分かりやすかろうと思う。
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スサ入りの表面をコテでタテに引きづって表情をつけている。

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