慈眼(じげん)堂の石燈籠がよかった
竿の上下がマカロンのような菊花となっている。笠が大きくてキノコのお坊さんたちのように見える。菊花部分が円形なのに竿が四角いので正面性が強まり、きっちりと並んでいるような印象を与えてくれる。なかなかよくできている。
慈眼堂は黒衣の宰相南光坊天海として知られている慈眼大師(じげんだいし)をまつる霊廟である。大きな墓があり十三石仏が護っている。13は金気の数字だ。墓地は金気で飾ることが多い。金気か四季で言えば秋であり実りの季節だ。植物が死んで実や種を残す。生が死と入れ替わる季節である。墓地が金気で飾るのはそんな意味があるように思う。
さて、図のように慈眼堂だけ南向きとなっているのが謎だ。墓も滋賀院の仏堂も遠州作の庭でさえ東向きなのになぜ慈眼堂だけ南向きなのだろうか。いくつか思いつくことはあるが大切なことであるように思うのでゆっくり考えてみる。
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