2019年5月18日 (土)

銀座接待の話

 週刊アスキーに連載された岡田斗司夫のエッセーに銀座接待の話があった。最初にカウンターだけのバーへ連れていかれる。席の温まる間もなく次の店へ移動する。そしてすぐに次の店へ。それらはみな自社の重役が関係している店らしい。彼は下戸なので水しか飲んでいない。それなのに数万円の伝票が飛び交う。絵に描いたような接待費横領である。世の中の接待は受けるものよりも接待する側に利権があるのかも知れない。

 さて私は出版業界の斜陽の原因は広告接待費の削減にあると思っている。銀座が繁盛していたバブル景気のころ雑誌の創刊が相次いだのは接待費と同様広告宣伝費も増額されたからだろう。雑誌は広告料の受け皿だったのだ。出版業は雑誌収入によって単行本の赤字を埋め合わせていた。その雑誌が立ち行かなくなった。したがって出版業界は苦境に陥る。銀座の高級バーの閉店数と雑誌の廃刊数とは比例していると思う。雑誌数が広告料に見合う数まで縮小したのが現状だろう。

 出版業界は不振の原因をすぐ読者のせいにしようとする。本を読まなくなったからこうなった。みんなもっと本を読もう、と。しかし読者の総数はさほど変わっていないのではないかと思っている。刊行部数で統計を取ると読者減少に見えるが、部数と読者数はイコールではない。そもそも正確な刊行部数なんて誰にも分からないと思う。

 もともと単行本と座視の編集は別物だと思う。企業の接待広告費の増大が雑誌依存の出版業界の体質を作り上げてしまった。それがこれから元に戻るだけのことだろう。今後雑誌と単行本の経営は分かれていくだろう。そのほうが自然であるように私は思う。

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