2019年3月 8日 (金)

ガルバリウム鋼板には不燃認定番号がある

 設計していた新築住宅の確認申請がやっと降りた。おまたせしました。これで着工できる。

 さてガルバリウム鋼板をご存知だろうか。安価なカラー鉄板だが、最近はアルミとの合金で防錆性能を上げガルバリウム鋼板を名乗っている。ガルバリウム鋼板といえばすごそうだが、ただの安価なカラー鉄板である。今回は屋根を不燃材で葺かねばならない地域だった。そこでこのガルバリウム鋼板を使った。確認申請にそう書いたところこれではだめだと言われた。不燃材認定の番号を書かねばならないらしい。

 不燃材の定義は建築基準法第2条にある。そこには①国交省大臣が定めたもの②国交省大臣が認定したもののとある。①は国交省告示で決められている。

 不燃材 コンクリート、レンガ、瓦、(中略)、鉄鋼、アルミニウム、金属板、(後略)

 ガルバリウム鋼板は鉄鋼に当たると思っていた。でなければ金属板だろう。しかし法的にはガルバリウム鋼板は鋼板ではないし金属板でさえない。ウソのようだが法的にはそう扱っているそうだ。そこでガルバリウム鋼板は②の大臣認定でいくしかないわけだ。メーカーサイトを見たらちゃんと認定番号が示されていた。それを申請書に転記して一件落着である。

 ガルバリウム鋼板は見た目カラー鉄板と変わらないし。これが燃えるようには見えない。見ればわかるようなものにまでわざわざ大臣認定が必要だろうか。認定をとるためには専門機関に加熱実験を依頼してデータをそろえ認定審査を受けねばならない。それにいったいいくら金がかかるのだろう。その専門機関が国交省の天下り先だとすれば、いったい誰のための認定なのか。確認申請をしながらそんなことを考えた。

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