2019年2月25日 (月)

トリの道 その3

 トリの道について補足しておく。

 渡り鳥がどういういきさつで長距離移動をするようになったのかは不明だ。冬になると庭先にやってくるジョウビタキはシベリアから、ツバメはフィリピンやインドネシアから飛来するとされる。偏西風に乗ってくるという話もあるが、鳥の移動は主に南北なので偏西風は関係ないだろう。そもそも偏西風に乗ってきても帰れないのではないか。

 留鳥と思われているヒヨドリも渡りをするものがあるという。あの独特の飛び方は海岸線で猛禽類から逃れるために編み出された飛行法ではなかろうか。もしそうなら海岸線では比較的低空を飛んでいるわけで、渡りの高度そのものは高くても数キロまででだろうとわたしは思っている。

 渡り鳥をトリの道にどのように位置づけるかは難しい。けれども野鳥の半分は渡り鳥なのだから無視するわけにはいくまい。営巣する場合はやはり餌場が豊富で外敵の少ない樹林があることが要求される。

 それと渡り鳥にとって重要なのは終結ポイントのネットワークが形成できるかどうかだ。上空から見てよくわかる一定の広さの水面が必要だろう。京都盆地へ渡る鳥たちは今は無き巨椋池を目印にして今でも飛んでくるのではないか。ツバメが宇治川に集結するのはその名残のように思う。

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