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2019年2月

2019年2月28日 (木)

古すぎた書式

 先日久しぶりに新築住宅のための建築確認申請を出した。担当が申請書類を見ながらこの書式はいつのものかと聞く。

「5年前だ」
「古すぎます!」
「そうか?」
「細かいところでいろいろ変わってますし、第6面という新しいページもできてます」
「そうなのか?」

 完全な浦島太郎状態だ。しかし新書式をダウンロードしてみたがさほど変わっていなかった。構造系と環境系で記入項目が増えているが、わたしの申請は木造住宅なのでまったく関係がない。なぜこんなに書式が変貌したのか。

 そもそも確認申請は「確認」であって「許認可」ではない。行政は申請書類を確認するだけで設計内容については設計者に委ねるべきものだ。もし脱法行為があったとしてもか申請時にそれが発覚することはまずない。中間検査や竣工検査でもまず見つけられない。だから脱法行為が発覚したとしても、申請を確認しただけの行政や民間確認機構を責めることはできない、はずだった。

 ところが昨今は確認を出した行政や民間確認機構が有罪になるケースが続いた。姉歯事件以来の大きな流れである。だから責任の所在を明らかにするために書類だけが増え続けるというわけだ。書類が増えれば責任の所在が明らかになるのだろうか。なにか根本的に間違っているような気がしてならない。書類を書きながらそんなことを思った。

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2019年2月27日 (水)

木間のどか「AGRI、三鷹台おでん屋心霊相談所」

 最後のどんでん返しが鮮やか。無職の青年二人が心霊相談を受けて解決していくミステリー。ひとりは医学部を中退、ひとりはブラック企業を退職。なぜ医師をあきらめたのか、なぜブラック企業に就職したのか。そのなぞもちゃんと最後に解いてくれる。いつもふたりにお客を紹介するおでん屋の若い女将自身が最後の謎となるという構成にしびれる。続編を読みたい。


文響社2018刊行、2019年2月27日読了

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2019年2月26日 (火)

泉ゆたか「髪結百花」

 久しぶりに良い本を読んだ。吉原に出入りする髪結いの話。見習いだった若い髪結いが師匠の病気から突然吉原担当となる。髪から分かることは多いようだ。健康状態から心の機微に至るまで細やかに読み取りながら次第に相手と深くつながっていく。髪を結うこと自体がコミュニケーションであることを教えてくれた。


KADOKAWA 2018年刊、2019年2月14日読了

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2019年2月25日 (月)

トリの道 その3

 トリの道について補足しておく。

 渡り鳥がどういういきさつで長距離移動をするようになったのかは不明だ。冬になると庭先にやってくるジョウビタキはシベリアから、ツバメはフィリピンやインドネシアから飛来するとされる。偏西風に乗ってくるという話もあるが、鳥の移動は主に南北なので偏西風は関係ないだろう。そもそも偏西風に乗ってきても帰れないのではないか。

 留鳥と思われているヒヨドリも渡りをするものがあるという。あの独特の飛び方は海岸線で猛禽類から逃れるために編み出された飛行法ではなかろうか。もしそうなら海岸線では比較的低空を飛んでいるわけで、渡りの高度そのものは高くても数キロまででだろうとわたしは思っている。

 渡り鳥をトリの道にどのように位置づけるかは難しい。けれども野鳥の半分は渡り鳥なのだから無視するわけにはいくまい。営巣する場合はやはり餌場が豊富で外敵の少ない樹林があることが要求される。

 それと渡り鳥にとって重要なのは終結ポイントのネットワークが形成できるかどうかだ。上空から見てよくわかる一定の広さの水面が必要だろう。京都盆地へ渡る鳥たちは今は無き巨椋池を目印にして今でも飛んでくるのではないか。ツバメが宇治川に集結するのはその名残のように思う。

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2019年2月24日 (日)

造船所はとても楽しい

 造船所へ初めて入った。構内のむこうから10メートル四方もある船の一部を積んだ特殊トレーラーがゆっくり進むようすは迫力があった。立ち並ぶ工場もどれも巨大でワクワクする。わたしは工場が好きらしい。

 船がほぼ手作りなのにも驚いた。難しい三次曲線は今でも職人技で仕上げるという。夏は相当暑くなるだろう現場に若い女性がいることにも驚いた。全体に高齢化するなかで若手への技術の伝承は進んでいるようだ。

 取材したのは第3ドックで大正3年の竣工。日本で初めての鉄筋コンクリート製ドックで真島健三郎らの設計になる。階段回りや段々になった壁の水平部分に石を使いコンクリートを保護している。石とコンクリートとがよい色合いになって美しい。

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2018.10.23/ワトソン紙ハガキサイズ、4Bホルダー、固形透明水彩/京都府舞鶴市

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2019年2月23日 (土)

トリの道 その2

 トリの道について考えている。前回は分類について考えた。もうひとつ大事なのは順回路とねぐらだろう。とりあえずメモしておく。

< 冬場の順回路 >
 メジロは冬になってエサがなくなると集団になって町へ降りてくる。そのコースがだいたい決まっていて、うちのマンションの専用庭を必ず通る。通る方向も北から南へと決まっている。季節限定であるけれどここには確かにトリの道があるのだ。

< 巡回する混群 >
 この冬場の遠征はときとして混群となる。シジュウガラ、エナガ、コゲラが加わることが多い。トリの道は概して低い。地面から数メートル以下の枝の多い樹木を伝っていく。だからはたして地上数十メートルのビルの上にトリの道ができるのかどうか分からない。枝の多い樹を好むのは外敵から身を隠しやすいからだろう。

< ねぐら >
 この道はどこから来てどこへ行くのか。おそらくねぐらから出発してねぐらへ帰っていくのだと思う。このあたりだとたぶん向日神社の境内がねぐらだ。向日神社へいけばこいつらと会うことが多い。日頃はそのあたりを巡回しているが、エサが無くなると遠征に出るのだろう。

< 鳥たちの行動範囲 >
 たいがいの鳥はねぐらとエサ場を往復している。ハシブトカラスは光明寺にねぐらがある。アオサギは神足神社や茜神社へ帰る。往復距離はカラスやサギ類、ウなどは4キロ程度、メジロなどの小鳥たちは2キロ程度だろう。チョウゲンボウやハヤブサなどは京都盆地の南半分ほどを巡回しているようなので8キロくらいの行動範囲がある。

 

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2019年2月22日 (金)

トリの道

 トリの道を考えている。トリの道を人工的に作れるのだろうか。まだまとまらないが考えたことをメモしておく。

 トリとひとくくりにはできないのは確かだ。いくつかに分類して考える必要がある。問題はその分け方だ。

< 渡り鳥と留鳥 >
 渡り鳥はツバメやサギ類、カモ類など。シロハラやキレンジャクもくる。タシギやジョウビタキなども渡ってくる。渡り鳥が減るのはエサが減るのが原因だと思う。ツバメが減ったのはエサを採る水田が減ったからだろう。

< 都会、山、里山、水田、町、淡水、海辺 >
 ヒヨドリは元は山鳥だったらしいが、今は町のほうが多い。もとは山というより里山に住んでいたのだと思う。里山が荒れて町へ降りてきたのだろう。
 カラスはどこにでも棲んでいるが、ハシブトカラスは主に山のほう、ハシボソカラスは人間に近い場所にいることが多い。なぜ棲み分けているのか理由は分からない。
 水辺でしか見ない鳥もいる。淡水系と海浜系の2種ある。これはエサの種類で分かれるのだろう。カモ類、サギ類は淡水系。シギ類は両方ある。カワセミやセキレイ類も淡水系。淡水系のうち水田へ来るものと来ないものにも分かれる。カワウやカワセミは水田では見ない。サギ類は両方にいる。結局これもエサの違いなのだろう。

 棲む場所分類はトリの道を考えるうえで重要だろう。エサで分けたほうが正しいかもしれない。里山や水田が無くなると生存領域が変化したり無くなったりする。人間の営みと大きく関わっていそうだ。

< 営巣期とそれ以外 >
 営巣期に縄張りをする鳥と群れのまま営巣する鳥に分かれる。モズやヒバリは縄張りをする。ヒヨドリやカラスも縄張りをするが、つがいにならない鳥は群れですごす。同じ鳥種でも二手に分かれるわけだ。モズやヒバリのように営巣期に山から町へ降りてくる鳥もいる。町は都会というより田んぼのある地域だ。田植えが始まるとエサとなる虫やカエルが増えるから降りてくるのだろう。
 ツバメは田の土で巣を作るから水田が少なくなるにつれて個体数も減った。カラスは電線で営巣していたが最近は一掃された。

 縄張りして子育てする鳥は営巣場所が無くなると個体数も減る。これも人間の営みと深く関わっているようだ。トリの道を作るためには失われた水田や里山に代わるなにかを見つけなければならないのではないか。

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2019年2月21日 (木)

夢日記 190221

 仕事で夜更かしが続いている。こういうときは夢を覚えていないことが多い。今朝はなぜか覚えていたのでメモしておく。

 金沢へ行く。斜面を街道と水路が並走する古い集落が点々と続く。駅のまわりは都市化が進んでいるがすぐ近くには立派な土蔵をいくつも構えた大正期くらいの和風民家がある。家の裏は低地になっていて織物工場の廃墟があった。
 街道筋のまちなかに近代建築があり見学する。工場のような鉄筋コンクリート造り3階建ての塔のような建物だ。友人と出会う。私は彼のことをよく覚えていないが、相手は私のことをよく知ってくれている。彼はここで古い機械を見つけたと興奮している。小さな巻き上げ機のようなものだった。
 友人たちと近くのカフェへ行く。そこからも空き地の増えた古い集落のようすがよく見えた。

(夢読み)
 空き地の多い廃墟的なまちはわたしの無意識を象徴している。。そこには活性的なものが見当たらない。無意識が意識とつながりを失っている状態を示すのだろう。そこで出会う友人たちはわたしの無意識に潜んでいるなんらかの未発達な部分だ。彼らは廃墟のなかにお宝が潜んでいることを知っている。わたしは彼らを通して無意識とのつながりを取り戻そうとしている夢だ。印象としては良い夢だった。

 わたしが古いものが好きであるという意識状態と夢に古いものが出てくるという無意識のあいだにどんな関連があるのか。夢の風景が現状を規定するのか。それとも現実で見た風景が夢に出てくるのか。どっちがインプットかと考えると現実で見た風景のほうがインプットなのだろう。夢はそれを象徴として扱っているわけだ。ではなぜわたしには無意識の世界が古い町に見えるのか。古い町のどこが無意識的なのだろう。ちょっと考えてみる。

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2019年2月20日 (水)

越冬ツバメを初めて見た

 1月26日に宇治橋あたりでツバメが数百羽が群れているのを見た。わたしは越冬ツバメを見たのは初めてだ。宇治川にツバメの渡りの拠点があると聞いていたが、このあたりもそのポイントなのかもしれない。

 わたしの住む宇治川支流小畑川の一文橋にも集合ポイントがある。だんだん集まってきて数百羽になったところで次の集結地点へ移る。おそらくいくつかの終結ポイントを移りながら群れを大きくするのだろう。最終的には数万羽以上が集まる大集結ポイントに至る。

 渡りは群れが大きくなったころを見計らって何段階かに分けて出発するのだと思う。越冬ツバメは大集結ポイントまで来ながら最後の渡りに間に合わなかったものたちなのではないか。おそらく2回目、3回目の子育てで生まれた小さいものたちなのだろう。

 あとしばらくするとここへ親兄弟が戻ってくる。それを知っているのか知らないのか。戻ってきた群れは集結ポイントを逆にたどりながら生まれた場所へ戻っていく。この子らもその群れに混じって戻っていくのだろうか。それともこいつらはここげ営巣するのだろうか。

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2019年2月19日 (火)

自動パース台を作った

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 プラ板に吸盤をふたつ張り付けて2点パースを描くことのできるパース台だ。このあいだから試作しながらパース教室で使ってもらっている。楽といえば楽なのだがどこか使いにくい。しばらく使ってみて改良を進めたい。


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2019.02.18、大阪パース教室

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2019年2月18日 (月)

チョコレートをもらった

 娘からチョコが届いた。南仏のオーガニック農家の経営するレストランの作ったもので、カカオ豆をフェアトレードしているらしい。一粒づつ味が違う。かみさんとありがたく頂戴した。ごちそうさまでした。


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2019年2月17日 (日)

岡崎公園の旧公会堂を描いた

 スケッチ教室で岡崎公園へいった。図書館を描きたかったが足場が立っていたのであきらめて旧公会堂へ行った。天気は良くて風もなかったが空気が冷たく1時間ほどですっかり体が冷えてしまった。絵も凍えた感じに仕上がった。

 公会堂はおそらく内部はそのまま残っているのではないかと想像している。今は美術館の展示室だが天井が張られ、壁はパネルが建て込まれていて古いインテリアは階段室しか見ることができない。ぜひ元通りにしてほしいと思う。


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2019.02.16/ケナフ紙はがきサイズ、グラフィックペン0.3、固形透明水彩/京都市岡崎公園、京都市美術館別館

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2019年2月16日 (土)

摂南大学住環境デザイン学科卒業設計展 感想メモ(2019.02.16)

< 全体として >
 今年は後からジワジワ来る作品が多かった。地味だけど捨てがたい良さのがある。一方でやんちゃな作品が見当たらなかったのが残念だった。

 さて、卒業計画はやり残したことが多いほどよい。これから社会に出たとき、そうしたやり残したものが次へ進む足がかりを与えてくれる。だからやり残したことは君の財産なのだ。それを忘れず建築を続けてほしい。今年も楽しいひとときを過ごすことができた。ありがとう。そして卒業おめでとう。


< 個別に > ★は円満字賞、本年は7本と昨年の13本より少なかった。


【 建築環境デザイン研究室 】

< 京都ロージ裏、居住モノガタリ >
過疎化の進む京都市街地の再生計画。ワンブロック最奥部の遊休地を路地風に開発することで都市再生をねらう。昨年の「密集市街地における屋外空間の再編」や「光合成する建築」を引き継いでいる。わたしは上尾の連続建て替えを思い出した。おもしろいのは路地に新築された木造建物がミセ、コモンリビング、ニワ、ルームとプライバシーに応じて階層的に配置されていること。問題がよく整理されており対応する設計もこなれている。なかなか力量のある作品だ。わたしは伝統工法のほうが計画になじむだろうと思った。

< キネ築 >
唯一話の聞けた作品である。外国人労働者の多く住む公営団地の再生計画だ。ブラジル系が多いことから地域産のコメを使ったブラジル風ビールの工房を設けて文化交流をねらう発想がおもしろい。集落を模した団地計画や斜面を活かしたビール工房に設計力を感じる。わたしは外国人だけを集住させる計画には反対だと話しておいた。選別的な集住計画はコミュニティ形成を阻害する場合がある。それは70年代アメリカ諸都市の荒廃への対策から生まれたコミュニティ計画論が教えてくれる。

< 共暮らし ~愛玩動物と人間との新たな伴侶関係の創造~>
アニマルセラピーを通したコミュニティ再生の作品だ。ドイツでみられるような保護犬の里親募集施設をモデルとしている。そこへ空中歩廊のドックランを併設し動物好きを集める工夫をこらしたのがおもしろい。それと被差別地区の皮革産業と結びつけるのは無理があろう。被差別地域を含むこの地域は地域消失と呼ぶべき危機をむかえており、住民らは高層の市営アパートに住み継ぎながら地域の祭事を継承している。そうした実情へのまなざしがほしい。

< 記憶をつなぐ、つくる仮設住宅 >
仮設から恒久住宅への研究は和歌山県で進んでいる。地域産材を使いながら短期間で設置でき、恒久住宅としてランクアップできる木造住宅だ。本計画はウッドデッキの物干し場を通りに面して設置し、井戸端会議的なコミュニティ再生をもくろんだ。神戸の震災後数年たっても撤去できなかった仮設住宅でお年寄りの孤独死が続いたことがあった。わたしは応急3週間、復旧3ヶ月、復興3年だと思っている。孤独死は応急仮設住宅が3年たっても解消できなかった末の悲劇だとわたしは思っている。さてこの作品の「仮設」と「恒久」は応急、復旧、復興のどこに位置付けられどのような役割を果たすのか。

<「かわ」でつなぐ鞍馬のオモテとウラ >★
鞍馬の旧集落を里山ミュージアムとして再生する計画。鞍馬川にかかった橋状のラウンジが出色だ。やはり設計力を感じる作品である。レイアウトや諸室の設計など申し分ないのになぜ外観が片流れなのか。彦根の夢京橋キャッスルロードのように旧街区に合わせた木造伝統工法でデザインすればもっと地域になじんだと思う。

< 目標のための情報収集の場所「日常生活の中からさがすリハビリのきっかけ」 >★
障碍者や高齢者のリハビリを施設内ではなく街中で行うためのストリートファニチャーの計画。横断歩道、マンホール、電柱などふつうにあるものを使ってゲーム感覚でリハビリを行う発想がすごい。大きな施設を作るのではなく、既存の町に少し手を加えるだけでおもしろくなるという夢を与えてくれた。今回もっとも興味深い作品だった。

< 車窓景観の結節 -紀州鉄道の駅修景案->★
配線跡を利用したタウンツーリズムの計画。描きこまれたスケッチの数々が圧巻でつい見入ってしまった。廃墟的なデザイン志向が気になるが、それでも地域をよく歩いて自分なりの回答をイメージ化した努力を見るべきだろう。歩けば答えは見えてくることを教えてくれる。建築計画を進めるうえで必要な調査力をもっとも感じた作品である。


【 インテリア建築デザイン史研究室 】

< 57枚目の街 ~守口市土居地区商店街を機転とする、東海道五十七次を用いた地域活性化計画~ >
歌川広重の東海道五十三次を応用した商店街の再生計画。景観要素の分析に絵画的手法を使うことがあるが、これはそれを逆用したことが特徴だ。絵画のアングルを計画に応用する、もしくは絵画的なオブジェを街路に配置するなど工夫している。商店街内に新施設を分散配置するタイプの地域計画なのだが、絵画的手法が無くても質の高い設計だった。修景の効果と必要性が分かりにくかった。

< 第二の墓 >
新しいタイプの斎場計画。駅前に立地し、図書室、カフェ、瞑想広場などを併設している。今年数少ない空想系だ。どこまで現実と空想の折り合いをつけるのか迷いに迷った跡を感じた。よくがんばったと思う。昨年の「虚構現実空想真実地」を引き継ぐ計画だが「虚構」と比べて敷地が小さすぎる。スケールアップすれば本領が発揮されるのではないか。ガンジス川は今でも火葬した遺灰を川へ流す。河原一帯が斎場のようなもので、大きな川に夕陽が沈むとき日常と非日常が交錯する。本来はそんなワクワク感を秘めた作品だったろうと思う。

< 緑の中の学び舎 ~平野宮町の小中学校に植物園を融合する~>
園芸療法を応用した小中学校の計画。植物を共同管理するコミュニティガーデンでもあろう。なかなかよい着眼点だ。馬蹄形の教室棟や円形校舎に大地とのつながりを主張したライト建築を連想した。しかし植物園部分が小さすぎると思う。管理された農地ではなく巨大な森林のような植物園に包み込まれた小さな学校であれば主旨を全うできたのではないか。

< 高架下建築 ~高架橋による分断の緩和~>
鉄道によって分断された地域をコミュニティセンターでつなぐ計画。実際にどのように分断されているのか分かりにくかった。鉄道は高架化されているのでその下をいくらでもくぐり抜けることができる。すでに分断は解消されているのではないのか?どうなのか?

< 緑と共に変化する都市の表層 ~靭公園の生態系を用いた都市の森計画~>
靭公園と御堂筋を緑のネットワークで結ぶ計画。中間に緑化された駐車場ビルを建設し鳥たちが往来できるように考えた。止まり木を既存ビルの屋上に設置するアイデアもおもしろい。ただし計画規模が小さすぎる。4年前の「都市の生態系ネットワークをはぐくむ」は阪神高速を緑化して生駒山系と大阪都心とをつないだ。やはりそのくらいのスケール感が必要ではないか。

< 戦争と音楽で通じ合う高齢者と若者 ~戦争遺構・大阪砲兵工廠で~>
大阪砲兵工廠の旧化学分析所に音楽ホールを隣接させた計画。置塩章の1918年の作品の一部を損壊するのはいただけない。ちゃんと修理して使ってほしい。戦争遺跡と音楽ホールのコンプレックスを計画したいのならそれは砲兵工廠ではなくJR東西線京橋駅ではないか。高架下にはまだ空襲慰霊碑が残っているはずだ。


【 地球共生デザイン研究会 】

< 視覚・聴覚障害に阻害されずに楽しめる新しいコミュニケーション探索型遊び空間の提案 >
コミュニケーション探索型という着想がよい。検証をしたのだろうか。もし検証実験をしたのならその報告もしてほしかった。

< 自然資源の有効活用に関する研究 ~ホタテ貝殻を利用した外壁・屋根材の提案~>★
産業廃棄物であるホタテ貝を使った建材の研究。反射率と遮熱効果の実験を行っている。ブロックとしてより遮熱タイルとしてイメージしているようだ。ホタテ貝利用はいくつか実用化が始まっている。おもに混入型の断熱材として使われているようなので反射を利用するという考えは新しいしおもしろい。

< 災害時における避難所でのキッチンステーションの提案 >★
避難所用の移動厨房の計画。干し野菜とドライフルーツを使って避難所生活におけるビタミン不足を補うことを目標とする。建築自体ではなくそこで作られる食事をメインに構想しているところがおもしろい。食材と組み立て式厨房のセットがいくつ必要なのか、備蓄で何週間まかなえるのか、など具体的な展開を考えさせてくれる。それだけイメージアビリティが高いということだろう。

< Hawaii Beauty Park >
観光地のビジターセンターの計画。地域の植生を復元した公園内に案内所と屋外ホールを設けた。神話をモチーフとした散策路のオブジェなどよく考えられている。

< 自然共生住宅の設計提案 ~物質循環と版築の家~>★
蛇行する版築壁に簡易な床と屋根を任意に取り付けて家と坪庭を交互につくる計画。季節によって寝室の位置を変えたり、経年的に自由に増改築を行うことができる。これが町中に広がれば循環型建築となるのではないかと問う。現代版古民家のすすめだ。実際は町規模でおさまる話ではない。土や木材が地域で循環するとすればある一定の広域な経済圏を想定すべきだろう。それは今後の展開として、とりあえず土に着目したところを評価したい。土壁は耐震性や断熱性が高い。また世界的にも珍しい発酵建材である。土壁は日本の風土に適した循環型の建材だ。そのことに注目した点を評価したい。


【 建築意匠設計研究室 】

< 廻る美里の還元集落 >★
棕櫚の産地である和歌山の町に棕櫚工房をつくる計画。川に面して小さな工房が集落のようにつながる楽し気なレイアウトだ。原広司の一連の集落研究を思い出した。これも設計力を感じさせる作品である。集落の継承をうたいながらなぜ伝統的なかたちにならず片流れ屋根になるのか。そこがどうもよく分からなかった。

< 自転車ごようたし >
地下鉄駅前の立体駐輪場に屋上農園、スケボー場、屋台通りを組み合わせた計画。これは難しかったと思う。格闘の跡がうかがえた。なぜ難しいのか。そもそも駐輪場は駅改札のもっとも近くに設けるべきものだ。そうでないと不法駐輪はなくならない。改札と直結するなら余分な動線がなくなり中間施設を設ける余地が失われる。つまり駐輪場と他施設とのコンプレックスは計画的に考えて水と油なのだ。それをつなぐアイデアはわたしにはない。

< 団地と暮らしの再編 >
大和側の浸水に備えて1、2階をスケルトン化して団地を再生する。これも難しかったろう。やはり七転八倒したようすが見て取れる。この計画のような階段式団地の一番のネックはエレベータをつけにくいことだ。そのため上層階から空室化が進んでいる。この計画のように歩いて上がれる1、2階を犠牲にするのはもったいないのではないか。また階段式は壁式構造なので地震に強い。その利点を犠牲にして低層階を耐震性の低いピロティにかえてよいのか。わたしなら垂直動線を新たに確保したうえで、1、2階の住民が被災時に3階へたやすく登れる避難動線を考える。

< 上昇する路地の反撃 >
中崎町の地域特性である路地を立体化したビルの計画。昨年の「オオスガノコレカラ」と同じテーマだ。オオスガは完全な空想建築で卓抜なプレゼン力で見るものを魅了した。こうした空想系は模型やパースの精度が求められる難しいテーマと言えよう。この作品の場合規模は小さくして精度を上げたほうがよかったのではないか。100分の1であれだけ大きな模型を作った根気はすごいと思う。

< 緑-繋がり、開く- >
難波のヲタロードに面した敷地に店舗と住居のコンプレックスを作る計画。RCの立体格子のなかが迷路になっており、町そのものが立体化した趣がある。現代版ユニテ・ダビタシオンなのだが、コルのような社会再生の企図はないだろう。この作品もオオスガのような空想建築系だと思う。模型の精度が高いのは評価できる。このクラスでもっともよくできた模型だった。ただ計画に変化がほしい。この敷地は三方の道の性格が違う。東はヲタロード、北はメイド通り、西は昔ながらの日本橋の町内だ。この3面の違いを活かしても変化を出してもよかったのではないか。

(以上)

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2019年2月15日 (金)

「京都まち遺産探偵」絶版へ

 2013年春に淡交社さんから出版した「京都まち遺産探偵」を絶版にすると連絡がきた。絶版とは在庫を裁断処分することだ。京都本の奔流に押し流され話題にならずに消えていくのが惜しい。

 この本は肩の凝らない京都ガイドという企画で、タイルや狛犬などわたしが建築探偵で撮りためた写真を一挙に公開し解説を加えている。今ならまだアマゾンで買える。未読のかたはぜひ。

円満字洋介著「京都まち遺産探偵」淡交社2015

京の古橋 〇 古い橋特集、三条大橋や伏見の常盤橋など
木彫動物 〇 木彫りの動物たち、唐門や街角の動物彫刻
商店街とアーケード 〇 古いアーケード特集
紋章の意味 〇 提灯や店舗のマーク
古鉄あれこれ 〇 古びた鉄製金物
狛犬五態 〇 笑う狛犬特集
石積みの美 〇 美しい石垣たち
まちの灯り 〇 うるわしい門灯
昔ながらの店構え 古いショーウインドウやショーケース
タイルの表情 〇 装飾タイルの数々
看板の魅力 〇 タイル製や石製の看板など
いにしえの鉄道施設 〇 出町柳駅の鉄骨、桃山駅のプラットホーム上屋
石彫動物 〇 狛犬以外の石彫りの動物たち、カメやタコなど
瓦製動物 〇 瓦製の動物たち、ウサギや唐獅子など
埋木さがし 〇 植物や器物型の埋木


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2019年2月14日 (木)

舞鶴の若の湯さん

 大正2年の建物でほぼそのまま残っている。途中屋根を改修して軒を出した。そのおかげでこれだけ長持ちしたのだと思う。銭湯は住宅店舗と違って日常管理の難しい建物だ。大切に使われてきたようすがうかがえて見ていて気持ちがよい。

 当初のタイルがよく残っているのも特徴だ。玄関まわりや脱衣場まわりを探してほしい。

 西舞鶴の若の湯のモザイクタイル http://www.tukitanu.net/2018/10/post-ab6d.html
 西舞鶴の若の湯のタイルその2 http://www.tukitanu.net/2018/10/post-e2ea.html

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2018.10.23/ワトソン紙ハガキサイズ、グラフィックペン0.3、固形透明水彩/京都府舞鶴市

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2019年2月13日 (水)

豚の角煮とカキごはん

 トロトロに煮こまれて箸でほぐせるほど柔らかい。肉の繊維と脂身に甘辛いタレがよくからんでうまい。炊き込みご飯には火気の旨みが染み込んでいる。そのさっぱりとした味わいが濃厚な角煮とよく合っていつまでも食べていられる。しあわせな祝日のお昼ごはんでした。


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2019.02.11

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2019年2月12日 (火)

養父市で講演する

 スケッチ教室をj開いている兵庫県養父(やぶ)市の八鹿(ようか)公民館で講演をすることになった。月1回のスケッチで訪れた建物の解説をスケッチと写真を取り混ぜてご紹介するトークショーだ。お近くのかたはぜひ遊びにお越しください。

養父市ふるさと歴史講演会

平成31年2月23日(土)午後1時15分より
八鹿公民館
講演1 地質から読みとく養父市北部の大地の歴史 羽地俊樹
講演2 養父市の建築遺産さんぽ 円満字洋介
要申し込み https://www.city.yabu.hyogo.jp/item/13762.htm

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2019年2月11日 (月)

風水本の続編を企画している

 風水本を出してから2年がたつ。今もジワジワ売れ続けているようで今日付けのアマゾンの京都歴史散策ランキングで82位を保っている。風水本のニーズは潜在的にあるようだ。今また別の版元から同種の出版の依頼があり企画書を書いている。前回は「難しい」とのご批判を多数頂戴したので、今度は分かりやすさを心がけるつもりだ。今考えている章立てはこんな感じ。


1.陰陽論で読み解く京都
    二条城の陰陽フィールド

2.五行説で読み解く京都
    伏見稲荷の鳥居はなぜ赤い
    祇園祭は何のための祭りか
    六角堂はなぜ六角形なのか

3.八卦で読み解く京都
    平安京の設計原理
    二条城はなぜ二条にあるのか

4.三合で読み解く京都
    火の三合と平安京
    上下鴨社と北野天神による雷神トライアングル
    雷神信仰と鴨川の由来

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2019年2月10日 (日)

自分に向いている職業

 建築士事務所協会の理事もこの5月で任期が終わる。4期8年務めたことになる。支部会推薦人事なので先日支部会で次期はお受けできないとお断りした。学校の授業が増えたので理事会に出席できなくなったためだ。でもその理由が無くてもそろそろ負担になってきていた。たいして役に立たないわりにはいろいろ顔を突っ込み過ぎたきらいがある。いろんなことがおもしろかったからだがその分仕事も増えた。仕事の半分は企画立案系だった。実はこれがけっこう苦手なのだ。

 最近とみに思うのだが、わたしはチームワークより個人プレーが性に合っている。さらに企画立案より現場対応のほうが向いている。学校の先生や町歩きガイドなどの講師業は個人プレーでありアドリブ中心に組み立てられるので楽しい仕事だ。資格試験の予備校や省エネ講習の講師などの決められたとおりの授業でもさほど苦にならないから講師業は自分に向いているのだろう。そんなこと人から言われたことは無いが。

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2019年2月 9日 (土)

真島健三郎のレンガ倉庫を見た

 舞鶴赤レンガパークで一番大きなレンガ倉庫だ。今は一ベントホールとして使われているが、ほぼそのまま残っている。汽車がそのまま入れるようになっているというが、弾薬を置くようなところへ機関車を入れるだろうか? 横浜の赤レンガ倉庫と同じように当時最先端の自動化倉庫で、クレーンとエレベータが縦横に走り回っていた。

 設計したのは海軍の建築家真島健三郎らだ。彼は柔構造理論の世界的な先駆者で舞鶴のレンガ倉庫はいずれも大地震に耐えられる耐震レンガ造として設計されている。この倉庫は中央に鉄筋コンクリートの列柱があり、そこへ2階床を支える鉄骨梁がかかっている。レンガと鉄筋コンクリートのハイブリッド建築であるのが特徴で、おそらくこの巨大倉庫が地震でねじれたときにあばら骨のようなコンクリート柱と鉄骨梁とがレンガ壁を守るのだろう。よく考えられているではないか。


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2018.10.23/ワトソン紙ハガキサイズ、グラフィックペン0.3、固形透明水彩/京都府舞鶴市

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2019年2月 8日 (金)

ひさしぶりに風邪をひいた

 先週木曜に最後の授業が終わった。水木と講評会を4クラス分繰り返したら途方もなく疲れてそのまま風邪を引いた。金曜の打ち合わせに行く途中で悪化して引き返し翌土曜に内科医で薬をもらった。最近は薬をあまり出さないようだ。抗生物質はなくて咳止めだけだった。月曜に打ち合わせに出て帰ってから夜半過ぎまで図面を描いていた。翌日現場会議があって帰ってから12時間ほど寝た。水曜日はずっと寝ていて木曜日は兵庫県養父市へ出張。こうしてして発病から1週間を経過した。だいぶマシになってきた。少しずつ調子を取り戻したい。

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2019年2月 4日 (月)

森田慶一の作品を発見した

 この不思議な表札を見てほしい。カマボコ型の表札など見たことがない。これはやはり分離派の森田慶一の仕業だろう。実際、門柱は写真にあるとおり菱形断面をしている。これは森田設計の農学部正門の門柱と同じ形だ。そして試験地のオープンは農学部正門竣工と同じ1924年である。近代化遺産リストには未掲載だが、この門を設計したのは森田であると考えてよいだろう。


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 門扉は新しくなっているが、前のものをそっくり写したらしい。大倉三郎設計の事務所棟回廊の門扉とそっくりだ。森田のデザインしたものが壊れた後で大倉が作り変えたのだろう。森田が海外出張中だったのかも知れない。

 さて北白川試験地は細長い園地の中央を園路が通り、その中央と一番奥がサークル状になっている。中央は円形噴水で奥は盛り土の上にしだれ柳が植えられている。この田園都市風の園地を計画したのは当時の京大営繕課顧問の武田五一だと思う。彼らしい端正で温かみのある風景が実現している。さすがである。

 ちなみに試験地の建物は建築部部長の永瀬狂三の手になった。大倉はまだ京大へ戻っていない。森田は1922年に京大へ入った。彼の初期作品は農学部正門、楽友会館などが知られているが、この試験地門のように探せばもっとあるだろう。わたしはこのころの森田のちょっと不思議な表現主義が好きである。


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2018.12.01、京大フィールド科学教育研究センター北白川試験地

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2019年2月 3日 (日)

旧福知山信用金庫本店

 福知山の洋菓子屋「足立音衛門」が「丹波鶴屋」という店舗になさっている。入ってすぐ5~6段の階段がある。おそらく洪水避けなのだろう。建物は非常に珍しい表現派で、設計者不詳なのがもったいない。アーチ間の剣型の柱頭やチューリップ状のバルコニーなど気合が入っている。詳しいことを誰か調べてほしい。


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2018.10.22/ワトソン紙ハガキサイズ、グラフィックペン0.3、固形透明水彩/京都府福知山市

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2019年2月 2日 (土)

夢日記 190201

 風をひいたせいか12時間ほど寝たうえに夢をよく見た。覚えているところだけメモしておく。

 学校か病院のような施設の薄暗い廃墟風なホールに仲間といる。まわりの小部屋をし食べていると真っ暗一室にお化けが隠れていた。食人種系のモンスターなのだがニットスーツを着た気弱そうなお姉さんの姿をしている。そのままそこへ隠し置いておくことにする。もうひとりモンスターの少女を見つける。これは薄汚れた短髪ゴスロリ姿で、無口なのでよく分からないがこれまで迫害されてきたようす。これも隠しておくことにした。
 表へ出て海賊に雇われる。首領は短髪の少年のような少女だ。仲間たちと破壊された都市でモンスター退治とゴミあさりをする。モンスターを操る敵軍と戦闘になる。攻撃を集中させようとするがうまくいかない。仲間たちが次々とモンスターに踏みつぶされていく。自分も一旦死んだようだ。死んだ自分を空中から見ている。しかし首領の少女の涙で生き返る。
 宇宙船を賊に奪われる。乗組員の男は頭を銃で吹き飛ばされて落ちていく。残された姉妹は賊に捕らわれる。姉は賊を愛し妹を嫉妬する。そして妹はそこから逃げ出した。それが最初に出会ったゴスロリ短髪少女だった。

(夢読み)
 深層心理学的に言えば男の夢に出てくる女はその人の抑圧された創造性ということになる。わたしもそう思う。夢の殺伐として混乱したようすはカゼのせいで低下した意識状態を示すのだろう。かわりに無意識が上昇し、隠していた女たちが次々と現れたというわけだ。いずれもモンスターであったり海賊であったりと尋常なものではないが、それと話ができるというのは夢見た人の創造性が発動していることを示している。よい夢である。
 モンスターを退治してお姫様を救い出すのが西洋風の騎士物語の元型だ。でもこの夢では蘇らせるのが海賊の女首領で、涙で目覚めるのが男のほうになっている。この逆さま現象は日本の昔話によく出てくる東洋的な神話的類型の典型とされる。自分がそのとおりの夢を見るとは思わなかった。夢はおもしろい。

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