パビリオンコート洋館
古美術商山中商会の陳列所として大正9年に建てられた。山中商会は大阪が本店で欧米に支店を置く有力古美術商だった。かのフェノロサを京都へ案内したのも山中氏だったという。
建物は昭和11年に大幅に改装されて現在のような美しいタイル張りとなった。縦ラインで壁面を分割することで圧迫感を減らし、温かみのあるタイルによって柔らかい表情を形作っている。
清水組の設計施工だが、おもしろいのは壁は壁式レンガ造、床は鉄筋コンクリート造という異種構造の合わせ技であることだ。壁式は地震に強く、鉄筋コンクリート床は火災に強いといういいとこどりの工法だ。本野精吾設計の西陣織物館あたりから普及したようで、探せばもっとあるだろう。
絵は暑さでいい具合にとろけている。これぐらい意識の飛んだ感じの絵がいつでも描けるといいのだが。
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