2018年7月15日 (日)

グリーンその3‐有終館

 グリーンの作品は明治17年の彰栄館に始まり、明治19年礼拝堂、明治20年有終館と続く。有終館が同志社におけるグリーン作品の最後となる。彰栄館にアメリカ製の時計が入ったのも同じ明治20年で、この年がグリーン作品のエポックであるし同時に今出川キャンパスの完成でもあった。その後に続くそうそうたる建築家たちもグリーンと新島の初志を受け継ぎ田園都市を造り続けた。

 これもグリーンらしい建物だ。ここでは壁厚を調整することでバットレスと同じ補強効果を生み出そうとしている。それをデザインに活かして壁面に凹凸の表情をつけた。また焼き過ぎレンガを初めて使ってみせてレンガの模様積みを多用している。レンガという構造材そのものをデザインの主要素とするあたりがグリーンらしい。

180710
2018.07.10/ワトソン紙ハガキサイズ、グラフィックペン0.5、固形透明水彩/同志社有終館

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