2018年7月19日 (木)

大倉三郎の明徳館

 明徳館は回廊があるのが一番の特徴だ。そこは談話したり読書したりできる学生のための貴重な場所だ。ちゃんと座れる高さの手すりがあることからも、ここに学生が溜まることを建築家は想定している。

 大倉は京大でも回廊を作っているから、校舎には必要な場所と考えていたのだろう。この回廊のおかげでレンガ建物の並ぶ大通りとよく馴染んでいる。尖頭アーチや回廊は中世主義的要素だが大倉はこのキャンパスが中世主義的な田園都市であることを見抜いていたのだろうと私は思う。

 スケッチは熱さのためにドロリと溶けている。描いているときも思ったが、この左右非対称ぶりはなかなかよくできている。まねしたいものである。


180710_2
2018.07.10/ワトソン紙ハガキサイズ、グラフィックペン0.5、固形透明水彩/同志社明徳館

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