緑に燃えるキャベツ
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風水という言葉は「蔵風得水」の略だ。これは風を蓄えて水に遮られた場所という意味で、気が溜まりやすい場所のことをいう。上図のように山に囲まれて川で画されたところが気が溜まりやすい。
気が豊富だということは穀物の育成にも人体の健康にも良好な環境だと考えられてきた。占地とはこうした場所を探すことで、そのための知識のことを「風水」と呼んだ。
そんな場所に泉があれば、それは気の出入りする龍穴だと考えられた。古来より都はそんな泉を起点として設計されてきた。平安京の神泉苑などはその代表格である。
この蔵風得水の地に閑谷学校はぴったり当てはまる。校地選定にあたり念入りに占地した証拠だろう。受付近くに井戸があったが、それが龍穴なのかも知れない。
山の懐深く抱かれるという表現は、気持ちが安らぎ落ち着く地形を言う。そうした場所は蔵風得水の地であり、気が豊富であることから人体も精神にもよい影響があると考えられた。閑谷学校の良さはそうした自然の綿密な観察による占地のおかげだと言えるだろう。
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閑谷学校がとても良かった。まだ余韻にひたっている。講堂がすばらしいのだが、今回はその建築単体というより講堂も含めた学校全体の配置計画がおもしろかった。
なぜ講堂は学校敷地の西にあるのか。
それを考えるためのヒントは四書五経にある。
四書五経は論語などの4書と易経などの5経のことで、東洋の古典的な儒教書のことだ。閑谷学校のテキストはまずこの四書五経であったことは間違いなかろう。ちなみにわたしは四書五経のうち易経しか読んだことがない。もっと勉強せねば。
さて古典は他にもあるだろうに、なぜ4と5にまとめたのか。
この答えは案外簡単だ。4は金気の生数、5は土気、合わせた9は金気の成数である。つまり四書五経は金気であることを示す。それは言葉が金気とされたからだ。
(生数と成数)
金気を象徴する数字は4と9だ。4は生まれたばかりの金気でまだ金気の作用を発動することができない。金気の作用とは水気を生んだり木気を殺したりすることだ。金気の本領を発揮するためには土気の援けがいる。5は土気を表し土気の援けのことを土用と呼ぶ。金気の生数(なますう)4に土用5が加わり金気の成数(なりすう)の9となる。四書五経の4と5は金気作用の発動を意味している。
(五事)
人間の言動を五行に当てはめたのが五事だ。一般に貌(表情)=木気、視る=火気、言う=金気、聴く=水気、思う=土気とされる。他説もあるが、ここではこの配当でよい。人を動かす理に適った言葉は刃のように鋭いわけだ。金言とはそういう言葉を言う。もちろん四書五経こそ金言である。
西は四神で言えば白虎、五行で言えば金気の領域だ。だから金言を置くとすれば校地の西がもっとも相応しい。これが講堂が西に置かれた理由である。
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月1回の風水講座のために名古屋栄へ通っている。講座の終わったあとウロウロしていたらここへ出た。なかなか迫力のある噴水だ。大型円盤を重ねた軽やかな姿と丸みを帯びた円盤下を青く塗ったあたりがシンプルだがかっこいい。ウイッキには1969年竣工とあった。60年代らしい力強さである。
昔テレビドラマの「俺たちの旅」のオープニングに使われた噴水は新宿歌舞伎町だそうだ。少し離れたJR新宿駅で坂倉準三の西口開発が竣工したのが1966年だという。同時代だ。
この時代、戦後の駅前闇市の再開発に広場はつきものだったが、そこには新しい時代を象徴するような造形に満ちていた。この噴水もそんな新造形のひとつであろう。
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いつも利用しているのに見過ごしていた。よく見ると見事なテラゾーブロックだ。ここは阪急四条烏丸駅のコンコースだ。プラットホームも同じ仕上げが続いているので、駅の開業した1963年当時のものだろう。
テラゾーとは大理石のくずのことだ。これをセメントで固めて表面をサンダーで磨いた工場生産品をテラゾーブロックという。人研ぎとも言うが、これは人造石研ぎ出し仕上げの略だ。意味はテラゾーブロックと同じだがブロックを使わず現場磨きを行うときには人研ぎ仕上げなどという。
この仕上げは今でもできる。わたしは幼稚園の足洗い場増設のときに既存がこれだったので同じ仕上げにした。研ぎ出し中はたいへんな粉塵が出て左官さんがたいへんだったが、きれいに仕上がってうれしかった。もっと使ってみたい。
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京都建築専門学校の学祭「建工祭」にスケッチを出した。町家教室「葭屋町校舎」の2階和室に他の先生方の作品とともに置いている。明日5日まで。ぜひお寄りください。
開会前日夜にスケッチを届けに行くと学生たちががんばって準備をしていた。それはきっと君たちの糧になる。学祭を楽しんでほしい。
京都建築専門学校ブログ https://kyotokenchiku.ac.jp/blog/category/%E5%AD%A6%E5%9C%92%E7%A5%AD/
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思いついたことがあるのでメモしておく。
1、1、2、3、5、8、13、21……
この数列は前のふたつの数字を足したものが並んでいて13世紀のイタリアの数学者フィボナッチが研究したことからフィボナッチ数と呼ばれている。これを図化した螺旋が自然界に多数存在する。
たとえば貝殻の断面やバラの花や松ぼっくりを上から見たときなどだ。このことから、フィボナッチ数は生命が形を得る上で特別な役割があるのだろうと言われてきた。ただしそれが何なのかはまだ分かっていない。
陰陽五行説は自然観察から生まれたもので、このフィボナッチ数をなぞっている。
1 最初の混沌(太乙)
2 陽気と陰気(陰陽)
3 天と地と人(三才)
5 五つに分かれた気(五行)
8 八つに分かれた気(八卦)
13以降はない。本当はあるのかも知れない(13は十二支+中心かも知れない)。
フィボナッチ数は6世紀のインドでは知られていたそうだ。陰陽五行説が現在の形になり紀元前5世紀の古代中国でも知られていたのではないか。陰陽五行説は数学的な側面があるので、それを理論化に利用したのだと思う。
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