2017年11月26日 (日)

【閑谷学校の風水】 01.四書五経はなぜ4と5なのか

 閑谷学校がとても良かった。まだ余韻にひたっている。講堂がすばらしいのだが、今回はその建築単体というより講堂も含めた学校全体の配置計画がおもしろかった。

 なぜ講堂は学校敷地の西にあるのか。

 それを考えるためのヒントは四書五経にある。

 四書五経は論語などの4書と易経などの5経のことで、東洋の古典的な儒教書のことだ。閑谷学校のテキストはまずこの四書五経であったことは間違いなかろう。ちなみにわたしは四書五経のうち易経しか読んだことがない。もっと勉強せねば。

 さて古典は他にもあるだろうに、なぜ4と5にまとめたのか。

 この答えは案外簡単だ。4は金気の生数、5は土気、合わせた9は金気の成数である。つまり四書五経は金気であることを示す。それは言葉が金気とされたからだ。

(生数と成数)
 金気を象徴する数字は4と9だ。4は生まれたばかりの金気でまだ金気の作用を発動することができない。金気の作用とは水気を生んだり木気を殺したりすることだ。金気の本領を発揮するためには土気の援けがいる。5は土気を表し土気の援けのことを土用と呼ぶ。金気の生数(なますう)4に土用5が加わり金気の成数(なりすう)の9となる。四書五経の4と5は金気作用の発動を意味している。

(五事)
 人間の言動を五行に当てはめたのが五事だ。一般に貌(表情)=木気、視る=火気、言う=金気、聴く=水気、思う=土気とされる。他説もあるが、ここではこの配当でよい。人を動かす理に適った言葉は刃のように鋭いわけだ。金言とはそういう言葉を言う。もちろん四書五経こそ金言である。

 西は四神で言えば白虎、五行で言えば金気の領域だ。だから金言を置くとすれば校地の西がもっとも相応しい。これが講堂が西に置かれた理由である。

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