自家弁当 170831
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今は新島襄邸から府庁周辺へ至るコースを収録している。きのうは聖アグネス教会と旧西陣電話局と堀川第一橋を撮った。昼から気温があがりグダグダになった。はよう涼しくなってほすい。
KBS京都「京都建築探偵団」(参照) 毎週木曜午後6時55分~7時(野球中継あるときは時間順延)
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歩道から斜めに見上げたところ。不思議の国のアリスに出てくるトランプの兵隊を思い出す。厚みがなくぺらっとした軽快さが身上だ。これは当時ヨーロッパで流行したゼツェッシオンやユーゲントシュテールの影響で、よく時代の最先端を体現している。
この薄っぺらさを指して洋式建築が分かっていないとか軽薄なデザインだと悪くいう史学者はまだ多い。この軽薄さがおもしろいのに、それが分からないのだろうか。ということでガイドブックを書いたときに「装飾分解」という用語を造った。片岡の作品は装飾分解の事例として見ると分かりやすいだろうと思ったからだ。
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これも謎解きではなかった。「謎」で読者を釣るのはやめてほしい。副題に「なぜ舞台は造られたのか」とあり、かねがね私もその意味を考えていたので買ってみた。でも結論は「狭くなったので増築した」「舞台というからには芸能を奉納した」「記録が残っていないので本当のことは分からない」だった。それは推理ではない。
おもしろいエピソードはいくつもあった。平安時代に貴族の若ボンが舞台の手すりを蹴鞠のリフティングをしながら渡った話などおもしろくて仕方がない。また、清水寺の僧侶が尊王の志士として活躍した話など興味深かった。百科事典のようで読むのに苦労したが、案内本としてよくまとまっている。良書である。
著者は清水寺の学芸員の方なので、さすが取り扱う内容が的確で信頼できる。1942年生れ2013年没。この本は亡くなる前年70歳のときの出版。京都新聞の記者だったとあるが詳しい履歴は不詳。他の著書があるのかどうかも不明。
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汗がボタボタ落ちたうえで煤だらけの手で書くので黒くなる。しかもわかりにくい。分かりやすく書こうと心掛けてきたが、この程度が限界だ。A3で書けばもう少し分かりやすくなりそうだが、あんな大きなもの持ってたら脚立の上り下りが危なくってしようがないしな。
それより測り落としがわりとある。現場で見直しても図り落としは必ずある。暑さのせいばかりではなかろう。全体寸法は最初に押さえているので助かる。これは竹内先生の教えだ。ありがたい。
いま図化の最中だ。図化すれば分かると思っていたところが、かえって分からなくなってしまったりする。平面図を起こすだけではなく骨組みを起こしているので分からないことは多い。全体の状況から総合的に判断するしかない。採寸も図化も推理小説を読むみたいなおもしろさがある。建築探偵の仕事である。
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驚いたことに謎解き本ではない。
たとえば中門が4間である謎に対して諸説を紹介し、最後に自分はこの説がいいと感想を述べてすませている。なぜそれがよいのか理由を書いていない。推理の経過が無ければ謎解きにならないだろう。中門の謎を軽視しているのかも知れない。
この本は「日本史の旅シリーズ」の1冊なので「謎解き本」ではなく「旅行ガイドブック」なのだ。それなら「謎解き」を紹介文に使うのはまぎらわしいのでやめてほしい。ガイドブックとしてなら読みやすくて良い本だ。さまざまな謎を総まくりしいるので、法隆寺を考えるための準備になった。
邦光史郎は産業推理小説というジャンルを開拓したことで知られる。わたしは読んだことがない。1996年に74歳で亡くなっている。この本は1989年なので67歳の作だ。変わった経歴の持ち主で、最初で構成作家をしていた。40歳のときに「欲望の媒体」でデヴュし一躍人気作家となる。多作で年に2~3本書いた。一度直木賞候補に挙がったことがあるが生涯文学賞を受賞せず終わった。
45歳から65歳までを「熟年」と呼ぶ言葉を提唱したひとりとされる。そのとき彼は50歳だった。おもしろい人だと思う。いずれ作品も読んでみたい。
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この本は自分が生きているあいだにどこかで発表したいと思っていたことを書いた。いくつか版元を当たったがほぼ無視されたなかで、「京都大阪神戸名建築さんぽマップ」のエディター廷々さんが実業之日本社に売り込んでくださって出版の道が開けた。廷々さんには本当に感謝している。もちろん本づくりにあたって担当編集者、図版製作者、デザインナーさんにも死ぬほど無理を聞いてもらった。ありがとうございました。
発売から4ヶ月目に入り店頭から姿を消しつつある自著だが、ジュンク堂さんはいまも表紙見せで置いてくれている。ありがとうございます。写真は梅田店だが、京都店では歴史コーナーで表紙見せしてくださっている。ジュンク堂さんは書店員さんが棚のラインナップを決めていると聞く。書店員さんにおもしろいと思ってもらえるのはとても名誉なことだ。
一方、ネット上では反響がほとんど無い。私が直接聞く感想は内容が「むつかしい」というのが大方だ。第1章から読めば理解できる構成にしたのだが、それでもだめらしい。説明の仕方や構成や叙述方法以前に風水に対する嫌悪感というか拒否感がわたしが思っている以上に強いのが原因ではないかと疑っている。
それにも関わらすジュンク堂さんでは今も表紙見せで置いてくださっているのはなぜか。それは表紙のインパクトが強いからではないかと自負している。デザイナーさんの当初案に強硬に反対して今のデザインにねじまげたカイがあったというものだ。反対したときにわたしが出した対案を添付しておく。私の案では書名さえも違う。
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あまり見たことのないタイル。比叡山山頂付近という過酷な環境でこれだけよく残っているから普通のタイルでないことは確かだ。色土を使ったバリ土タイル(参照)ではないか。とてもきれいだ。
少し古びた感じが象牙と黒檀のチェス盤を思わせる。叡山の大天狗様がチェスをしていそうではないか。
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ファンタジーだった。異世界と現実とで書体を替えているのが珍しい。現実のドロドロが異世界で解き明かされていく対比がおもしろかった。
名前の設定に凝るあたりは平山夢明の「ダイナー」主人公オオバカナコを思い出した。梨木果歩は前に「リカさん」を読んだことがある。人形たちの物語でおもしろく読んだ記憶がある。
梨木果歩は35歳のときに「西の魔女は死んだ」でデヴュ。ベストセラーとなり翌年第28回日本児童文学者協会新人賞・第13回新美南吉児童文学賞・第44回小学館文学賞を総なめした。同年「裏庭」を出版し第1回児童文学ファンタジー大賞を受賞。世に出てから賞が追い付いていく珍しいタイプの小説家。
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意外にもハードボイルドだった。いつもクールなかっこいい主人公が駅前の果物屋の息子だというのもおもしろい。池袋のストリートギャングの話。ニューヨークみたいな池袋の感じがとてもよい。大阪だとどこだろう。南堀江か、それとも桃谷か?
石田衣良は37歳のときにこの小説でオール讀物推理小説新人賞を受賞してデヴュした。人気が出てシリーズ化された。次作も読んでみたい。
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階段室を見上げたところが出色で、ウイーン分離派ばりのラインの入れ方がとてもいい。なかなかこうはできない。すごいぞ。
待合室もよく見るといろんな工夫がある。まず角を飾りタイルで縁取っているところ。このやりかたはストックレー邸をはじめとして世紀末ヨーロッパで流行った手法だ。こうすることで立体感がなくなり軽やかな作り物めいた感じが出る。
次に柱から梁にかかる部分をアールにしているところ。これがどこか未来的な雰囲気を作っている。
最後に外壁周りの大梁を割愛しているところ。ぱっと見では気付かなかったがよく見ると不思議な架構をしている。そのことですっきりとした独特の見え方を実現している。延暦寺駅はあなどれない。
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