建築探偵の写真帳 篠山の洋館(兵庫県)
篠山を1時間ほど歩いてみた。一番おもしろかったのが写真上で木造3階建ての楼閣風建築なのだが、なぜか1階だけがインターナショナルスタイルになっている。その1階の真ん中に松の木が割り込んでいる。この松の木は何だろう。仕方なくこうなったというにはあまりにも不自然だし、わざとこうしたというにも不自然だ。なんだかよく分からないが不思議な魅力を放っている。
その向いが写真下だ。サッシュを入れ替えたときに窓回りを改造している。残っている窓庇から考えると1階はもっと大きな窓だったようだ。玄関部分は増築に見える。もとは庇が出ている程度ではなかったか。そんな風にあちこち変りながらも全体としては元の雰囲気をよく残している。2階の窓が不ぞろいになったことで、かえってファサードに動きが出ておもしろくなった。
写真下は木造の看板建築なのだが、これもなかなかおもしろい。窓の幅が微妙に違っている。たぶん2階の間取りに合わせて自由に決めたのだろう。タテ線を上下に通すというルールがあるようで、せっかく2階で自由に決めた間取りに1階が制約されるという事態に陥っている。それでも全体的にプロポーションがよくて、ある種の風格さえ感じる。よくできていると思う。
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