2016年10月28日 (金)

旧宇陀小学校(奈良カエデの里ひらら)

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 外壁の板壁がいい具合に古びていて、それが端正な立面構成とよくなじんで美しい。よく残してくださったと思う。1935年竣工。2006年に廃校になりカエデ公園として整備されイベントなどに活用されている。ほかに平屋建ての木造校舎が2棟ある。窓がアルミサッシュに変ったほかは外観がほぼ竣工当時のまま残っている。

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 外壁に付け柱を添える形式で、木造校舎としては他では見たことがな。2階床梁と屋根トラスを法杖で補強する耐震木構造となっている。学校の耐震木構造は昭和9年の室戸台風以後、各地で工夫された。これもそんな工夫のうちのひとつであるわけだ。建設当初からスレート葺きだったようで、これなども屋根を軽くして耐震性を上げようとする工夫なのだろう。

 80年経っているにも関わらず軸組に狂いがないのは、材木を厳選したこと大工さんの腕が良いことを証明している。痛んだところを修理してやればまだまだずっと使うことができる。
 
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 古い黒板が残っていた。アールデコを思わせる。階段手摺の親柱はもう少し古いウイーンセセッションだ。設計者は当時40代後半なのではないか。

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2016.10.25、奈良県宇陀市

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