村野藤吾のコンクリートレンガ
関大でコンクリート製のレンガを見つけた。焼いていないので厳密にはレンガではないが、大きさはレンガとおなじくらいだ。まわりの校舎がレンガタイルなので、風景によく溶け込んでいて最近までコンクリートレンガであることに気づかなかった。表面を洗い出しにしており、風化した石造りのような趣があって、なかなかよろしい。コンクリートレンガやコンクリートブロックは自作できるので、私もやってみたいと思っている。
村野にはレンガ造に対する憧憬がある。彼がエストベリのストックホルム市庁舎を初めて見たとき走り出したというエピソードがそのことをよく示している。彼の執拗なまでのフランス積み式タイル貼りへのこだわりも、そこからきているのだろう。エストベリのレンガ積みはフランス積みだからだ。ただし、フランス積みは長手と小口が交互に現れるがエストべりは長手を2回繰り返す。レンガの積み方としてはそれほど違わないが、ストックホルム市庁舎を直接まねたというわけではないのかも知れない。
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