同志社のアメリカ積み
最近、同志社の宣教師にして建築家であるD・C・グリーンのおもしろさが分かってきた。なかでもこの有終館はおもしろい。構造的にも計画的にも不思議なところがあるのだが、なにより黒レンガの模様張りが美しい。先日、ぐるっと建物をまわってみて初めて気が付いたのだが、この建物はアメリカ積みなのである。恥ずかしながら知らなかった。
その後で、彰栄館の前を通ったところこれもアメリカ積みだった。このことも初めて気が付いた。今まで何を見ていたのだろう。まさかグリーンの設計した3棟はすべてアメリカ積みなのか。ハッと気づいて最後のひとつ礼拝堂へ戻ってみた。
やはりアメリカ積みだった。同志社にレンガ造は多いが、今出川キャンパスでアメリカ積みなのはこの3棟だけだ。というより京都中のレンガ建物のなかでアメリカ積みなのはこの3棟くらいしか無いのかもしれない。それほど珍しい積み方なのだ。わたしはますますグリーンという宣教師に興味を持った。彼はなぜ、わざわざアメリカ積みで校舎を仕上げたのだろう? 大謎である。そもそも今出川キャンパスは謎深い配置計画をしているが、その謎を解く糸口になるかもしれない。
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