出雲大社の謎
出雲大社は下のような平面をしている。こうなっている理由については諸説あるが決め手は無い。同じ大社造りである神魂(かもす)神社の平面は少し違う。神魂神社を女造り(めづくり)、出雲大社を男造り(おづくり)と言うらしい。私はこの不思議な平面の理由は「回転方向の固定」ではないかと考えている。つまり中央の柱をどちらへ回るかで陰陽を分けている。
ここで思い出すのは古事記の国生み神話だ。男神であるイザナギと女神であるイザナミが結婚するときに天の御柱をまわる。男は左側から入って右へ回る。女は右側から入って左へ回る。男造り、女造りと同じだ。
新潮版の古事記の解説によれば柱を回る習俗は穀物豊穣の予祝儀礼だという。予祝とは前祝いのことであって、あらかじめ祝うことで願いをかなえようとする祈りの形式だ。中国南部の苗族は春の祭りで柱を立て男女が回って放縦な歌を歌うという。「放縦な」というのは「性的に奔放な」という意味だろう。また東北地方において新年に夫婦が囲炉裏を回る習俗も同じ事例だという。神殿中央に柱を立てた特殊な平面は、この柱を回って結婚・出産や穀物の豊穣を願った形式の名残りではないかと考えている。
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