2015年1月21日 (水)

2015〈新春〉古民家交流会 in滋 賀

 近畿各府県の古民家再生協会の会員交流会が彦根市高宮町の近江商人の古民家・不破邸で開かれたので参加してきた。楽しかったので内容などをメモしておく。

 滋賀の会員さんからの報告発表が3つあった。最初は地元の間伐材を使った「すだれ構法」によるアーチ建築の取り組み。10年ほど続けてらっしゃって、ようやく注目されるようになってきたとか。何事も10年はがまんだと思った。富山で燻蒸乾燥をしたというのが興味深かった。60度くらいの低温で乾燥させるらしい。通常の強制乾燥よりも芯割れが少ないらしい。ふたつめは動的耐震診断法の紹介で、これは以前から聞かされている内容の確認だった。

 3つめは地元の間伐材を使った薪販売の報告。7年前に自宅に薪ストーブを入れたとき薪不足を知り、薪販売のベンチャーを始めたという。牧草用のビニルシートパッケージの機械を導入して新しい乾燥法を開発したり、アメリカ製の薪割木を買ったりと工夫を重ねながら次第に事業が軌道に乗るようすが興味深かった。薪の種類によって火持ちや灰の量が違うことや、乾燥方法によって乾き方や虫の付き方が変わるという話もおもしろかった。木材は建築専用だと思いがちだが、燃料としての使いかたも忘れてはならないだろう。


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 懇親会は本膳料理の膳組指導だった。古民家は冠婚葬祭ができるようになっているが、会場の不破邸も3座敷をつなげると相当広い宴会場になる。そこへ並べる本式のお膳を見本を見ながらみんなで並べた。本式なので本膳のほかに二の膳も付いた。おそらくそれはお土産用なのではないかと思った。

 膳組指導は滋賀の理事長の大森棟梁の発案だそうだ。住文化と食文化のつながりがよく分かる楽しい企画だった。大森さん、滋賀のみなさん、ありがとうございました。


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2015.01.18、滋賀県彦根市高宮町不破邸

 

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