2014年4月 6日 (日)

建築探偵の写真帳 左京区の太田重染工

 京都の染工場は明治になっていっせいに郊外へ移転した。なかでも左京区の高野川沿いは一大染工場街となり後背地には借家街が成立した。今でもこのかいわいに銭湯が多いのは借家街の名残りである。染工場はほぼマンションに建て替わる一方で、今も操業している染工場がいくつかある。これはそのひとつで叡山電車からよく見える。

 捺染(なっせん)は反物を広げて版を押していくので工場は細長くなるのが特徴だ。昭和になってからはこのように2階建てになることが多い。柱にボルト穴が見えるので合わせ柱なのだろう。根本は基礎を立ち上げて上手に修理している。屋根はトラスでおそらく耐震木構造になっているのだろう。昭和初期のものに見えるが1955年創業(参照)とあるのでそのころのものかも知れない。すっきりとした美しい木造工場であり現役の染工場としての歴史的価値も高い。


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2014.03.12、京都市左京区茶山

 

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