2013年11月 7日 (木)

食材偽装とTPP

 食材偽装がなぜこの時期に問題となったか。事件を拡大させることで産地表示法成立へ世論をリードしているのではないか。現行法で食材偽装を取り締まれないことが明確になれば、普通なら食品表示法の改正に進むはずだ。しかしTPP交渉中のこのタイミングなら、EUなみの産地表示を義務づける法案が浮かび上がってくるのではないか。

 EUは域内の関税を撤廃した見返りとして厳格な産地表示を義務づけた。ポートワインはポート地方でしか作れないし、シャンパンはシャンパーニュ地方でしか作れなくなった。地域ブランドを保護することで産地の競争力を養う政策である。もちろんEUから諸外国への輸出戦略だ。この政策が功を奏しつつあり、スペインでは「ラスヴァレス」という失われたワインブランドが復活した(参照)。
 
 和牛や地鶏の生産量より消費量のほうが多い現状に対して産地はもっと声をあげるべきだ。農地管理の破綻は経済問題であると同時に環境問題でもある。その経済の範囲を国単位ではなく地域単位に分割すべきだ。EUの原産地表示規則はそれを実践し一定の成果をあげつつある。うまくいけば地域経済と地域環境の再生につながるわけだ。大規模な農地放棄はTPPいかんに関わらず今後も進むだろう。食材偽装がきっかけとなって産地表示法が議題にあがれば、地域再生に取り組むものだちの希望のひとつになるだろう。

 

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