2013年9月15日 (日)

水彩スケッチ 井戸 【2013個展用】 28

 たいまつ殿稲荷神社の境内に古い井戸があった。石製の丸い井戸枠だが木製の桶の形をしている。側面に「養阿水」と書かれているが、それは養阿上人がこの井戸を作ったことを示す。宝暦2年(1752年)のものだそうだ。
 通りに面した井戸は旅人の喉の渇きを癒すためのものだ。港町などには必ずそういう大きな井戸が通りにあった。戦後、自動車を通すためにそうした井戸を次々と無くなっていったが、ここは境内内だったために今もこうして水を汲むことができる。町に使える状態で井戸が残っていることは今となってはとても珍しい。貴重な活きた歴史資産と言えよう。
  辞書によれば養阿(ようあ)上人は江戸時代中期の京都出身の真言僧で、狸谷不動院や五条坂安祥院を開くほか、各種土木工事の勧進を行ったとある。この井戸もここが交通の要衝であり、なんらかの土木工事を必要とした都市門だったことを証すのかも知れない。


28ido
2013.08.18/ワトソン紙(ハガキサイズ)、4Bホルダー、透明水彩/京都市下京区

 

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