2012年5月18日 (金)

建築探偵の写真帳 旧西陣電話局

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2011.05.16 京都市上京区

 岩元禄がこれを設計したとき28歳だった。若いというより早熟だ。大正時代は、そんな若い才能が自由に翔べた時代なのかも知れない。彼が亡くなったのはその翌年だった。兵役の後体調をくずし結核で亡くなっている。国内で残っている作品はこれだけだと言われているが、ひょっとするとチーナンの電話局が残っているかも知れない。

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 学生2年生のとき初めて見て変な建物だと思った。3年生になってようやくおもしろさが分かった。感性は成長するものだと知った。力強いフォルムと躍動的なレリーフをたくみに構成している。嫉妬無しにうまいと思う。

 インド風の天女はマチスの「ダンス」(1909)の翻案であることは瞭然としているが、ただのまねっこ以上の迫力がある。フォーヴィスムの醍醐味はこの迫力にあるね。てっぺんのライオンさんも人間界を超えた不思議さを備えている。日本の分離派はモダニズムの先駆のように言われて岩本禄は傍流扱いだが、この美術と建築の混在したフォーヴィスムのほうが私にはおもしろい。

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