2012年5月 8日 (火)

建築探偵の写真帳 戦後ビル編 同志社明徳館(大倉三郎設計)

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2011.05.16 京都市上京区

 「THE WILD ROVER 1864」とある。無鉄砲な冒険者とでも訳すか。1864年は新島襄がアメリカに密航した年だ。このレリーフは同志社が無鉄砲な冒険から始まったことを学生に教えようとしている。

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 明徳館のおもしろいところは、広場に面して廻廊を持つところだ。北向きで日陰になることからいつも学生の溜まる居心地のよい場所になっている。

 同志社のキャンパス計画は中世主義的な田園都市を実現している。広場に面して少しづつずらしながら校舎の建つこんな計画はほかでは見たことがない。同志社の目指そうとした社会が、19世紀末の社会主義的なユートピアであったことを示している。

 ここに見る廻廊は、修道院の廻廊を模したもので中世主義建築に特有のものだ。これを設計した大倉三郎は、同志社のキャンパス計画をよく理解したうえで、広場に廻廊を付け足したわけだ。見事な中世主義者っぷりと言えよう。

04 明徳館1952年竣工

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