2012年4月21日 (土)

建築探偵の写真帳 京都府立医科大学旧付属図書館

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2011.05.16 京都市上京区

 正面3連アーチの中世主義的な廻廊が美しい。先尖アーチなのでゴシックと言われることが多いが、内部は華麗なアールデコだ。ニューヨークのクライスラービルが1928年だから同時代と知るべし。これだけのアールデコが残っているのは珍しい。京都でほかには大倉三郎の京大病院の旧産婦人科棟ぐらいだろう。

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 外壁はスクラッチタイルに石材やテラコッタ、モルタル成形など多彩な技法を組み合わせている。左は特注のテラコッタ飾り、右は廻廊のモザイクタイル。素材の選び方が確実で、デザインが頭抜けてうまい。いったい誰の設計なのだろう。
 
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 廻廊からホールにかけてステンドグラスや金属製の欄間飾りなど見飽きない。こうした図案の元が何なのか謎だが、それを考えるのも楽しい。

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 天井まわりのプラスター飾りもよくできている。一部の照明は上手に復元されていた。わたしもこういう仕事がしてみたい。

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 エレベータの文字盤も残っている。針と数字はくすんでいるが真ちゅう製だろう。数字のロゴがクラシックでよろしい。ここは解体が決まっていたが、関係者の努力により保存が決まり2009年に修復工事が完成したという幸せな建物だ。
 
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京都府立医科大学旧付属図書館 1929年竣工、京都府土木部管理課設計、施工者不詳

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コメント

ようこそ空蝉さん。この建物はいつもにぎやかなので、なおさら良く見えます。楽しく使うことはわたしも大切なことだと思いますよ。

投稿: つきたぬ | 2012年4月23日 (月) 17時51分

ご無沙汰してます。

この建物、ホントに素敵ですよね。
よくぞ残してくださった。

各所に見られる、デザインの図案テーマって何なのでしょうね。
何か、医学と関係あるのか。。。
ともかく見応えがあります。

内部には食堂があり、京都で食事のできる近代建築。
しかも生協価格。
地下は卓球部の練習場でもあるそうです。
建物を使っているところも、いいなと思います。

では~

投稿: 空蝉 | 2012年4月22日 (日) 11時46分

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