2012年2月28日 (火)

五行説メモ 祇園社と住吉大社

 祇園社メモ
 カゼの話のつづきである。

 カゼを防ぐためには金気を増やすと言ったが、だから薬師如来は金気なのだと思う。祇園社の牛頭天王は薬師如来と習合していたが、牛頭天王は病をもたらす疫神(えきしん)で薬師はあらゆる病を癒す仏だ。なぜ病いの両極が一緒になっているのか。

 習合とは似たものを寄り合わすことではなさそうだ。古代人は疫病そのものを排除しているわけではない。ようするにコントロールできれば良いのだから、疫病の原因と鎮静とをセットにしているわけだ。海彦山彦神話の「潮満つ玉」と「潮干る玉」のような関係で、陰陽両極の作用をより合わせて中和させるのが神仏習合の正しい方法なのかも知れない。

 疫病は木気の作用だから、それを鎮めるものは薬師であれ牛頭天王であれ金気となる。これは前回のカゼの考察で見たとおりだ。牛頭天王が金気である証拠はいくらでもある。たとえば朝廷が行った最初の御霊会は66本の鉾を立てて神泉苑までパレードしたものだ。この祭りが祇園会につながるとされている。これは金気である鉾を神泉苑の水辺に立てて易の「天沢履(てんたくり)」の形をつくり、天神を喜ばせているのだろう。66の6とは九星図の「六白金星のてん(ろっぱくきんせいのてん)」の6だと思う。

 祇園会の意味は二重になっている。天神とはこの場合牛頭天王を指すが、天神を喜ばせるとは荒ぶる疫神をなぐさめる意味になる。一方、金気を増やすことで病の木気を減らす意味にもなる。この二重性が無いと神仏習合が機能しないのだろう。よくできている。

 住吉大社メモ
 ずっと気になっているのだが、住吉神も天神なのではないか。住吉大社は特異な社殿配置をしている。住吉3神の社殿が直列しているのだ。普通なら左右に広がって建てるだろう。そのなっていないのはなぜか。これは、陽気を3つ重ねて「天」のかたちを作っているのではないだろうか。
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 左側が住吉大社の社殿配置だ。右が易で書く天の形で陽気を示す直線が3本並んでいる。よく似ていると思う。では住吉神は金気なのかと言えばそうではないように見える。拝む方向が木気の東だからだ。東は十二支の卯(う)の方角だから、住吉神のお使いがウサギなのだろう。

 では木気かと言えばそれもよく分からない。ウサギを神使いにしたもうひとつの神様はオオクニヌシなのだが、こうなると土気ということになる。

 まったく見当がついていないわけだが、この話には続きがある。もし社殿配置が天を示すとなるとどうなるのか。
Cocolog_oekaki_2012_02_28_11_17

 東方は九星図で言えば「三碧木星の雷」だ。雷に向かって天を配置するわけだから、これは易の「雷天大壮」のかたちになる。これは春雷が鳴る頃に大地に命のきざしが表れるという春の陽気を示すかたちで、季節で言えば春2月に当たる。つまり卯の月だ。やはり住吉神は木気なのかも知れない。

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